実りの季節を向かえて

2006/07/31 (Mon)
小生の事務所は閑静な住宅街にある。車の騒音もなく駅に真っすぐ延びた市道沿にあるが、20年代に市が浜田酒造に売り飛ばしたことから市道は途中から中断され不便を感じている。おまけに道幅が狭く除雪区域外になっている道筋にある。近所の赤松の枝にカラスの巣があって早朝から新生カラスが餌をねだる鳴声で朝がやってくる。
去年まではカラスに代わってアブラ蝉の鳴声が朝を告げたものだが今年は常連の声をまだ聴かない。
農家に嫁いだ姪から夜に電話が入った。「キウリがなぜか大量にとれたので食べて手伝ってほしい」というものだった。妻と二人家族では食べきれない大量のキウリを車で運んできてくれたが「朝、畑に出て異常な実りの多さに驚いた」という。
妻はさっそく大量のキウリを漬けこんでホットしたようだったが翌朝になってまたもや大量のキウリが届けられた。旬の野菜はことさらに旨いものだから有り難かったが、今年の梅雨は例年とどこかが違うような気がしてならない。花壇はドクダミの花に占領され、前の空き地には野性のコンフレが繁茂している。
各地に被害をもたらした梅雨があけると「実りの季節」となる。が、折角の実りも猿や熊などの餌食にされる恐れがある。毎年のことだが防ぎようがないのだと栽培者は嘆く。動物愛護協会が出向いて「人里にきて悪さをするな」などと話合いをつけてくれればいいがただ「動物の命」だけを主張しているだけで、被害にはトンと知らぬ顔である。そこで地元の対策ということになる。
「猿」の天敵は「蛇」であることがNHKの実験で証明されたが大量の蛇を野離しするのも考えものなので、ゴム製蛇の効果はどうであろうか。福島の住人の話によると「動物の作物被害はどこも同じだが、サファリパークで飼育されている猛獣の糞を畑の傍に置いたところ被害はゼロになった」と被害農家が口を揃えて語っているというのだ。
陸に住む動物の頂点は日本狼だった。日本狼の絶滅によって動物の生態系が崩れてしまった結果が現在の作物被害なのだというのは動物研究家の鳥海隼夫氏だ。
モンゴルで開かれた「国際狼学会」に出かけられたがその帰国談だ「アメリカでは農家の抜害が多いのでシベリヤ狼を輸入して繁殖している」のだという。
人間のご都合主義が招いた結果だから、その解決には人間と動物とがどの辺りで接点を見いだすのか相互で決める問題でしかないようだ。それには動物愛護団体の仲介が必要であろう。ともあれ冗談を抜きにして「猛獣の糞」の入手を考えてみる必要があるのではないだろうか。

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