日本刀、五虎退・姫鶴の展示

2015/09/29 (Tue)
日本刀、五虎退・姫鶴の展示五虎退と姫鶴は、刀剣を擬人化したインターネットゲーム「刀剣乱舞」に美男子や美少女として登場して人気となり、日本刀に熱中する女性が話題になっている昨今、その両刀が上杉博物館にて展示されているので、日本刀に興味のある小生は9/27(日)に当館を訪れた。
過去に何回か日本刀の展示会に出向いたが、その時は若い女性の姿は見られなかったものの、今回は若い女性が大半と言って良い程の盛況ぶりに戸惑った。
しかし、それらの名刀を展示するには余りにも無神経な扱いぶりに怒りが込み上げた。
それは、刀剣鑑賞とは「姿」(全体の形や反り)の他、「地鉄(じがね)」(折り返し鍛錬した時の刀剣地肌の模様)と「波紋」、さらに地鉄と波紋との間に出来る「沸(にえ)」「匂い」「足」などを観察するものだが、照明に配慮しない展示法は「姿」以外に刀剣の特徴を認識する事が出来ないのだ。
それに重要美術品の「五虎退」の棟には錆が出ているようなので保存や手入れに気を配って貰いたいが、所有が上杉家なので博物館側は口出ししないというのか、その対応ぶりに疑問を呈し、以下に両刀の説明をしたい。
【五虎退】(上杉家所有・重要美術品)
五虎退は吉光作短刀の異名で1559年、上洛した上杉謙信が正親町天皇から拝領したもので、その名の由来は、足利尊氏時代に今の中国に渡った使いが荒野で虎に襲われた時、思わず腰の吉光を引き抜き、夢中になって振り回していると、虎は刀の輝きが嫌いだったとみえ、逃げてしまった。
帰国して尊氏(義満の説有)に水増しして五匹もいたと報告すると、その短刀に「五虎退」という異名をつけ足利尊氏の所有となったが、後に足利義満から正親町天皇に献上された。(諸説有)
【姫鶴一文字】米沢市所有・重要文化財
上杉謙信、景勝の愛刀と伝えられ、名の由来として、以下の伝承がある。
ある時、謙信は、この太刀が振るうに少々長すぎると思い、磨り上げて短くするよう研師に出したところ、夢に姫君が現れ磨上げしないよう懇願され、姫の名を尋ねると「ツル」と答えた為、その後「姫鶴一文字」と号したという。
刃文の状態が鶴の羽に似ているからとも、また山鳥毛一文字に比べるとこちらは穏和な刃紋でありかつ長さも2寸ほど小さいために「姫鶴」と号したとも伝わる。
戦後、上杉家は売却したが、平成に入り米沢市が八千万円で買い戻し、現在は上杉博物館に所蔵されている。
「鶴姫」買い戻しの時、安部三十郎は「八千万円の日本刀より、四万冊の図書」をスローガンに市長選に出馬して当選したが、その一二年後に「姫鶴」は観光客を招く働きで本市への貢献を果たし、三十郎唱える四万冊の図書は今後の行政負担になるのではと危惧する「五虎退・姫鶴」鑑賞の一時(いっとき)であった。

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