伝国の杜の乱【2】

2013/01/10 (Thu)
老生は悲しくなった。 「市民一人ひとりが主役の市政」「住民による特色有る地域づくりを進めます」これが安部三十郎の掲げた三期目に望む政治スローガン・マニフェストなのに「行政が主役の行政による住民無視の街づくり」を演じているではないか。まちの広場の使用権を奪われる「まちの広場を守る市民の会」の住民が大きな声を出し説明会を阻止しようとするのは、この説明会が行われた事により市民・住民の意見に関係なく「説明会を行った」という実績だけでまちの広場が壊される事に対する抵抗なのである。
それに対して負けじと大きな声を出し「黙って行政の説明を聞け」と罵声を飛ばしたのは米沢市芸術文化協会・亀岡博会長が率いる人達である。
亀岡氏は元教育者で、現在は本市の芸術や文化に携わる人達を指導する立場の人物で有るから、会開催を阻止しようとする反対派の人達に「どうして市側の説明を聞かないのですか」と言い分を聞いてやる度量がほしかった。
米沢で「義の心」と言えば、攻めるにも相手の立場を思いやる愛を含む義侠心と解している。
その義の心と余りにも掛け離れた、怒髪の形相で「まちの広場を守る市民の会」と対決する姿はとても芸術家・文化人とは思えない所行である。これでは押っ取り刀で助太刀に駆けつけたヤクザの出入りそのものではないか。
これが悲しくなった原因である。
そして怒りがこみ上げてきた。
市民の安寧を願って政を執り行うべき当局が、それとは裏腹に「闘犬を檻に入れてけしかけ」市民を二分するような説明会の運営を行った担当者にである。
昨年十二月十三日中部コミセンで説明会が頓挫した時「広場を壊す事に賛成派反対派のパネルディスカッション」を住民は要望したのに、それを無視し同じ手法での説明会を行った場合、又もめるのは容易に想像出来るであろうものを、芸文協の助っ人を頼んで乗り越えようとした行政の浅知恵に呆れかえったが、抗争も一段落し、落とし所として賛成派・反対派とも「両派が一堂に会すディスカッションの場を持つ」ことで合意したのに、行政はそれを「その予定は無い」と一蹴した。
行政の理由は「17の地域に分割した説明会を行うから」との事である。
これには「中心市街地活性化基本計画を理解していない97%の住民に説明しても意味が無い」「関心の有る市民代表による、お互いの主張を聞いて市民が判断すべし」と又々会場が騒然となったが、行政は「これで説明会は成立した」と目的が達成したので閉会を宣言し説明会はお開きとなったのである。
続く

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