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「おい、大きいのを一本頼むよ」

kage

2005/10/22 (Sat)

「おい、大きいのを一本頼むよ」

 翌朝には目白の田中邸に1億円の金が届いた。送り主は東京佐川急便の渡辺社長からだった。佐川急便が政界にバラ撒いた金は1000億円とも言われるいわゆるリクルー卜事件に続く佐川急便疑獄事件である。

 日本歯科医師会からもらった1億円の小切手を懐に入れたはずの橋本元首相の裁判がつづいている。「記憶にない」と言い張る橋本元首相である。国民感情として権力者との間に変性の感が著しい。
佐川急便の黒い金に群がった政治家は無数だが、有り余る資金は佐川急便の窮場を救った政治家たちの報酬となっていった。
 この実態を命がけで書いた著者は、読売新聞を退職し現在は政治ジャーナリストとして活躍をつづけているテレビでお馴染みの菊地久氏だ。
群がった人物はひとり政治家だけでなくヤクザや右翼が絡んだことでも命の問題は切実なものがあっただろう。
政界では佐川会長出の新潟同郷の田中をはじめとする竹下・金丸・三塚・福田・安部ら、政商として福島交通の小針など、変わったところではアントニオ猪木の東京都知事選辞退劇にまつわるダーティな資金が流れた。
 著者の菊地氏は岩手県江刺市の出身。いまも永田町の預言者としてスクープを連続特報中の記者だ。著書を見ると、佐川マネーに群がった政治家は与野党含めて200人、佐川マネーによって政界は完全に汚染されていたのだ。
 いかに権力者とはいえ資金が枯渇するようでは首相の座には座れない。佐藤栄作は「首相の座は戦って手にするものだ」と言って座を狙う者に資金量の必要を説いたという有名な話が残されている。現在の小泉首相はどうだろうか金にまみれた話は聞かない。歴史が示すように人の上に君臨するには資金の裏づけが介在している。
 巷間では議員の報酬の高額さを羨んでいるが、当選するために必要とする資金量は想像もできない。したがって、議員職を維持するためにはダーティといわれようが、資金に群がりたくなるのは当然のことに思えるのだ。
 ある市会議員は「議員に物を頼むのに手ぶらはないだろう。金かそれとも票をもってこい」と豪語したと聞く。ことほど左様に議員は金や票には目がないものだ。小生宅には結構議員たちが訪れてくる。が、「年金が出るから次回の立候補は止める」だとか自分本位のことだけで、米沢市の根幹に触れる政見をもった議員はゼロに近い。自然環境の破壊などに関心を示したふりはするが、具体的な意見はもたない議員が多い。まして、水質の問題や生活習慣病などの予防法などに関心は示すものの自分で実行する議員はまずゼロのようだ。
 彼らは議員職につくことが最終の目的であろうから淋しい感性しか持てないのであろうが、多くの議員の目に輝きが見られないのだ。故郷米沢市に必要なものは何か?米沢市に活性をもたらす方法は何か?その方策とは?
 選ばれた公人ならばそれなりの策を示すべきであろう。視察旅行では宴会は中止することにしたという。先年の野球拳批判の反省からであろうが、市民は宴会を批判するのではない。宴会だけが賑やかで市民に答える視察をしてこないからだ。あきらめて議員に託するものはないが、託されない議員という存在もおかしなものであり議員の存在すら無意味なことになってくる。

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