市民の知らない「アスベスト」使用の実態

2005/09/16 (Fri)
市民の知らない「アスベスト」使用の実態アスベスト被害が問題になっている。
米国の空母エンタープライズが横須賀に寄港したのは数年前のことだ。が、寄港した目的を国民には知らされていなかったはずだ。
空母が寄港した訳は、アスベスト駆除作業にあった。その時点でアスベスト被害が出ることぐらい行政は熟知していたはずであり、口を噤み惚け通した行政官僚の責任には重大なものがある。
ところで一般家庭におけるアスベストとの関わりは、風呂場の煙突の大方はアスベスト製品が使われており、魚焼き網の底板(白い断熱板)はだれしもお馴染みの器具である。
底板にこそ恐るべきアスベストが使用されているのだ。
ところで、行政は口を噤んで発表しないが、水道本管にアスベスト管が使用されていることを知っているだろうか。
水道工事では鉄管を使用するより、アスベスト管が経費の上で3分の1程度に収まる為、行政では、75%ものアスベスト管が未だに使用されていることを突き止めた。
米沢市の水道部に実態を訊ねたら、職員が次のようにコメントしてくれた。
「米沢市では現在、アスベスト管が便用されている距離は約2キロメートルです。以前は約20キロメートルが使用されていました。しかしアスベスト管は安価だが鉄管に比べて強度が低いということで数年前からアスベスト管は使用せず鉄管だけにしております。
問題のアスベスト管を使用している箇所は、鉄道線路が跨ぐところで、わずか2キロメートルだけだとはいえ工事は難関になりますが、善処方を検討しているところです」
米沢市の場合、アスベスト管と鉄管を選ぶ時点で、幸いにも強度を問題視したが故に難を逃れたというべきだろうが、実態は本会もわからない。
大方の市町村ではアスベスト水道本管の駆除に頭を悩ませているという。まず、家庭においては「魚焼き器」をもう一度見なおして使用されないよう申し上げる次第。
行政の無知と対応の遅れが、市民の命さえも奪う結果となるアスベスト問題だった。

不景気風に吹かれ「ゴミ」もでない? ≪ | HOME | ≫監査という「いかがわしい」権威
コメントフォーム

この記事へのトラックバック

この記事のトラックバックURL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)