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官僚の無策

kage

2005/09/13 (Tue)

官僚の無策

 県の置賜総合支庁観光振興課が主催した「上杉鷹山公の結婚祝い繕」を米沢観光の目玉にすべく米沢女子短大教授をリーダーに、古文書からの料理再現をテレビで拝見した。
 かつて会津地方において柳津の料理研究家が同じように郷土に残っていた古文書から「会津検分役接待膳」を再現して話題になったことがある。
 その当時、福島県内の月刊誌の編集長の立場にいた私は取材を試み、話題の手伝いをしたことがあった。
たしかに一時は話題にのぼり、勢いづいて会津進出をした料亭だったが、いまは見るかげもなく料亭は凋落し「そば」を扱うだけの店になっている。
 古文書による祝い膳の著名なものに辻調理学校が再現した「安土料理」がある。信長が家康を招いて供応した「安士膳」であり、供応役は明智光秀であった。
申し上げるまでもなく供応の失態を咎められた光秀が謀反のキッカケとなったことでも著名な供応膳である。
 いずれの膳の再現も学術的な意味合いにとどめおくべきもので「祝い膳」の再現を観光の振興策に役立てようとするのは、実際の観光実態に無知な役人たちの机上の計画であると断じざるをえない。
「決まった料理屋に予約する」という誠に不便な手続きの上に5000円という値段。先日の「うこぎ料理」にも苦言を呈したが、郷土の「うこぎ料理」を広めるために5000円は観光の振興に寄与するものではあるまい。
「小国川の鮎祭り」や「白鷹町のヤナ祭り」そして「山形の芋煮会」といった千円札一枚で参加されるものが人を呼ぶのであり、一人前5000円也の復刻料理に駆け付けるのは観光客のごく一部を除いているわけがない。

 観光行政を本当に成功させたいと願うのであれば、行政は必要経費だけを拠出して「観光屋」すなわち各地の観光施策に通じた人物の知恵と知識を借りるべきであろう。
たんに行政の仕事だとして実にもならない上杉の復刻料理をもって観光客を呼ぼうとする根性が官僚的に見えてならない。
 豪華な食事と豪華な旅館を求める、ごく一部の観光客ならいざ知らず、観光の原点は五百円玉一つの観光でなければ人は集まらない。あくまでも観光客の予算と、何を米沢に求めて訪れるのであるかを分析し、頭に叩き込んでおくことが肝要である。
米沢の上杉まつりは費用が掛からないから人が集まるのである。
米沢は上杉の城下町だとして、期待して訪れた親光客にすれば、期待した城下町の風情はどこにも見当らないと、不満だけを残して米沢を離れるのが実情だとは考えて見たことはないのであるか。

 観光で賑わっている町には、行政の前に民間からのリーダーが存在しているものである。会津若松の観光の事実上のリーダーは会津復古会で、常に行政の前面に立って観光振興のために努力している。
彼らが努力して実現させたのが「大内宿」の誕生と繁盛である。観光は閃光的な一時の爆発では意味がない。地域に根ざした観光とは継続する「癒しの観光」でなければ町の潤いとはならない。
 そのためにはどうすればよいか? 答えは各地の永続している観光地に学びとる以外に方法はない。観光を司る課に配属されたからといって官僚感覚で事を進めようとするところに問題の発展はない。観光はあくまでも一握りの人たちを迎える事業ではないはずだ。

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