「毎度おなじみチリ紙交換車」がご家庭にまいります。

2003/12/24 (Wed)
不況にあえぐ各業界の中で、大車輪で活躍しているのが古紙回収業者だ。この業界、庶民の目が届かない世界だけに意外と知られていないのが業界の裏側のようだ。最近、米沢市中田デーラーJA街に新規開店した古紙回収業者は北関東一円に100カ所の古紙回収センターを持つ「小野寺グループ北関東通商株式会社」だ。東北地方では当市と山形市の2カ所にオープンさせた大きな理由には、両市ともに古紙回収業者が市民から買い上げどころか逆に客から回収料を徴収して、莫大な利益をあげていることが判明したことが一つ。昔から古紙回収業はキチンとした買い上げ金を渡した職業で庶民にとって重宝された業務であった。職業として成立しなくなったわけは、国内の製紙会社が談合して安値安定策をコントロールしてきたからだ。だが本来、古紙相場は国際相場が優先するものだ。したがって、ここにきて古紙相場が急上昇したわけは、中国全体にパルプ材が不足し、特に北京オリンピックや上海で開催される万国博覧会などで古紙が求められているからだ。中国だけでなく東南アジアの古紙不足は年々増加傾向にあることなどだが、それに比して日本は世界一の出版数と新聞の普及率の高さがあるにもかかわらず、リサイクル的観念に乏しく世界的古紙不足から相場が上昇しているのに庶民は古紙が金銭に代えられるという意識に欠けている。ゴミ集積場所に出しさえすれば行政が処理してくれるものとして便利さだけを重宝し古紙を邪魔物扱いをしてきた。
そこで米沢市の古紙回収業者の実態はというと、協同組合方式を採用して回収費用は行政が支払いタダで集まった古紙を圧縮・発送だけの単純な仕事で売り上げている。仮に多量の古紙・ダンボールを集積場に運んだとしても台計りで計量するどころか、処理費用が免除になるだけが現状だ。正直、今まではそれでも厄介な始末が出来て便利だった。しかし、古紙が金に代えられるとなると条件が違う。古紙を運びこむ費用やガソリン計算もしたく成ってくるものだ。古新聞紙がキ口当たり10円、雑誌8円、ダンボールに至ってはキロ12円の高値で引き取ってくれるというわけだ。慌てた既存の業者は小野寺グループの進出に「関東から右翼が乗り込んできた。古紙を運ばないように」と宣伝して回るが時間とともに縛りから離脱する回収業者が増えてくるのは当然の理だ。同じ業務内容で無料のままでユーザーが承知するのか、有料で買い上げてくれるかで庶民のとるべき判別がつくはずだ。ようするに業界の内情に無知な行政の甘さ加減が、回収費用だとして税金を支出してきた不勉強さがある一方、地元古紙業界は小野寺グループの進出まで、市民の無知に付け込んで暴利を貧りつづけてきた責任はある。米沢市の担当職員に電話で尋ねた「市の条令をつくって地元の既存業者を守る必要があるかと考えています」とこれまた時代錯誤する係員のセリフだった。一般排収集業を希望する者に行政は「間にあっているから」と行政は許可を出そうとしないのが現状だ。希望する市民に許可を出せない理由に市民は既存の業者に毒饅頭を食わされているからだと疑惑を感じている始末だ。ある業界通は「高橋前市長、武田誠県議 厚生社、環境課との癒着以外に考えられない」という。他市から参入するにはそれぞれ市場調査なりを十分になした上でのことだろうと、本社のある水戸市に派遣して調査させた。報告書によると本社自社ビル5階が総本部、卜レ-ラー100台にトラックが200台を所有、扱い量じつに月10万トン日本一の古紙回収会社だった。創始者小野寺会長に直撃した「古紙に新たな生命を吹き込む仕事が私の天命。チリ紙交換を原出発点として市民とともに栄える産業だと信じて、今日までの人生を夢中で駆け抜けてきたと感慨無量ですね。人生どうせ古紙回収一途に賭けるなら、今太閤と呼ばれる人間になってみたい。私が描いたたったひとつの夢でした」と、創業時の苦しかった頃を振り返り懐かしんでほほえむ小野寺会長だった。

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この記事へのコメント

素晴らしい記事ですね。
きちんと取材した裏付けのある記事というのは読み応えがあります。
このお方、ネットで検索すると逮捕歴がすぐ出てきますね。きっとデマなんでしょう。ひどいですね!
Posted at 20:31:48 2016/07/15 by
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