拝啓 安部新市長殿

2003/12/24 (Wed)
自由の風のもと颯爽と初登庁されたこと大慶に存じます。鬼の会はヒョッとするとヒョッとするかも知れないと書き、だれが当選しても米沢市の不幸だと論説しました。市民のだれしもが市政を担当する安心な資格者として議員経験者を念頭におくものです。その点では市民は貴殿に不安感を抱きながらの選出でありました。小生も市民同様、不安感を隠すことができないでおりました。が、それよりも高橋の院政を断つべきだという信念に変わりはなかったような気がいたします。
昨日、雲井龍雄の墓詣りに来たついでだと、小生の事務所に鳥海議員の案内で東京の知人、渡部裕人氏が訪ねてきました。彼は米沢人で激しい論客として、政界に知られた人物であり、故木村武雄のもとで活躍し、常に米沢市の主な選挙に影響を与えてきた人物で、怖れられてきたことは衆知の事実であります。特に高橋前市長などはその付き合いの度合いから畏怖感をもっている代表的な人だと思われます。
裕人氏が私とあって開口一番「米沢もいい人材を選んだな。彼が雲井龍雄の顕彰者だと聞いてぜひ会ってみたいものだ」互いにそんな挨拶からはじまって延々5時間に及ぶ二人の会話が始まったものでした。一度、私も雲井の会に座して貴殿やお仲間と有意義な冬の夜を語り過ごしたことがありました。雪の墓前で朗詠された詩吟がいまでも脳裏深く残っており、事務所に顔を出してくれた吉村啓先輩が今年の雲井会に出席してきた感動を伝えてくれたものです。雲井を戯曲に書いた私を紹介しようと鳥海議員が渡部をつれてきたのだと思いますが、裕人氏とは知己の間でありながら、互いに文学というジャンルをもった関係から一歩間をおいた関係にあったような気がするのですが、お互いに強い意識を感じていた二人であったと今になって思われるのです。その毒舌さわやかな男が「いい人材を選んだ」という言葉を聞いて、市民の選択に間違いがなかったと安堵しているところです
雲井の顕彰や自由の風の標傍など前任者には到底及びもつかない発想であり、いかにも清廉さを感じた次第。時が経つにつれて、擦り寄ってくる茶坊主どもに警戒することを進言するものです。人間というものの中でもホンマもんは揉み手をして権威者に擦り寄らないものです。それが人間のプライドというものです。私は鬼の会の代表者として貴殿との対決もありましょう。しかしながら、故郷を同じくする人間として故郷のつつがなさを願う同士でいたいものです。「みんなのためになるか」を市政の基本とした態度を崩さない新市長でありたいものです。市民は最も賢明な選択をしたと信じておりますが、市長の値打ちは職責を去る時に評価されるものだと考えます。勇気をもって市政の建直しに臨まれんことを希望しております。

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