「迷走つづける混沌議会」と「自失呆然とする米沢市当局」

2005/07/23 (Sat)
「迷走つづける混沌議会」と「自失呆然とする米沢市当局」朝日新聞によって触発された「議員の国保税の未納事件」は、市民に規範を示さねばならない議員にあるまじき汚点だとして、市民は議会に議員名の公開を申し入れるなど、朝日の記事は「市民受けする」報道だった。
ある市民は某新聞の読者の声欄で未納議員の不実をなじった。大方の市民はその尻馬に乗った形で議会の信頼を疑っている。
しかし、現時点で2000人の未納市民がいるというから、市民もまた未納議員だけを責めるのはいかがなものであろうか。
議員とはいえ個人の情報を市民に開示する必要はないのだ。むしろ、市民の最大の感心事は個人情報が「知り得る職域にある職員によって洩らされることの恐怖」なのである。
一連の問題を整理してみよう。
[菁政会議員の野望・謀略]
議員同士は市民の票数によって、議員職が成り立っているわけだから、お互いにライバル関係にあることには異論はあるまい。いわば同業者同士の親睦的な組合制度の色合が強いものだ。悪意な考え方をすれば、議員同士が叩きあいして、議員の失職が本音では望ましいと願っていても不思議ではない。立候補地区を同じくする議員ならばなおさらである。
動物の世界には巌然として生存するための「縄ばり」というものがある。そして「縄ばり」を犯すものには生命を賭けて戦いを挑むものである。人も動物である以上、否定できるものではない。
米沢市議会に限らず、壮絶とも思える戦いが日夜永田町界隈で行なわれている事実は、国民ならだれしもが知っていることである。最近、問題になった国保税未納問題は小泉総理にまで及んだことが、それほど国家を左右する問題となったことであるか。
指摘されて納付した議員をそれでも問題が残るとして国民は追跡しただろうか?
したがって、未納議員を執拗に追求しようとするのはよけいなことだろうと思うのだ。事実があるとすれば完納時がズレただけに過ぎない。むしろ、未納議員を暴露して何が議会に得るところがあるのか疑問である。
今回の問題を調査してみればみるほど、議員同士の叩き合いと謀略とが交錯し、議員本来の責務や倫理とは乖離したところでの、本音行動の醜態が浮かび上がる。
[ささやかれる謀略説の真実とは?]
米沢市議会を構成する28の選出議員たちは、それぞれ政治思想を同じくする議員たちの離散集合によって、米沢市議会では2年ごとに会派を形成して議会活動を行なっているようだ。
正副議長の任期は法律的には4年と定められているが、大抵の地方議会では任期を2年間としているのは地方議会のご都合主義からきているようだ。
その理由はほかでもない正副議長職を欲しがる議員たちのための「盥回し」であり名誉を欲しがる議員たちの多さを物語っているものだ。
米沢市議会の最大会派「菁政会の構成議員は、会長が遠藤宏三で伊藤亮一・佐藤正夫・山田登・佐藤忠次・山村明・鈴木章郎・吉田芳一・川野裕章の9議員」
議会通の論理によると、米沢市議会からは、いわゆる大物といわれる議員が姿をけした現在、若手策士議員は川野と山村だといわれている。
2議員は数の原理から最大会派を形成し、常に議会における存在感を重視してきたが、議員仲間から敬遠されているから、どこの会派からも誘いがない。
そこで今春の会派つくりには、遠藤宏三に擦り寄って「あなたは議長にふさわしい方だが、監査委員を勤められたばかりだから、いったん間をおいてから議長に」とおだてあげ、遠藤議員と仲のよい佐藤忠治次議員とともにゲットし、公明党の2議員に加え、さらに新人議員を加えて議会最大会派の構築に成功したわけだ。
前回の議長選挙では、翔政会との合同会議で話し合いが難航した末に、投票決着となったが、菁政会の中から造反議員が出て、翔政会が漁夫の利で議長職を獲得した。
さて、今春も恒例のごとく菁政会から翔政会に談合が持ち掛けられた「前回は議長をそちらにやったんだから、こんどは正副議長と監査委員の全部を貰いたい」
菁政会のいう議長候補には伊藤亮一議員・副議長は山田登議員・監査委員は佐藤忠次議員の名前を上げての交渉だった。翔政会の返答は「三役全都寄こせとはあまりにも虫が良すぎる」と断わられ、あまりにも横暴な交渉をする菁政会にアイソつかせた翔政会は、菁政会を蚊帳の外におく作戦に出た。
その作戦は、議長をわが会派から出すが、かわりの条件として副議長を櫻鳴会に渡すことに、さらに革新クラブに監査委員の席を決めた。
こうして菁政会の外・内堀を完全埋めることに成功したわけだ。一番の被害者は議長になりそこねた伊藤亮一議員だった。
さて、本会議での決戦を前に、このままでは伊藤亮一議員では勝てないとして、山村明議員が候補として投票が行なわれたが、山村候補が敗退するに至って菁政会の思惑は完全に封鎖されたものだ。

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