ゴーマニズム宣言! 戦争論から

2005/04/02 (Sat)
ゴーマニズム宣言! 戦争論から普段、マンガ・劇画類に目を通さない小生に「これ、面白いから読んだら!と友人が持ってきてくれたので、小林よしのり氏の「戦争論」を読んでみた。
さすが、オウムの刺客に狙われた作家だけに、劇画を通して本音でものを言っている。こんな豪快な作家がいまどき日本にいたのかと目からウロコの思いだった。
彼は日本人の平和感覚を「あちこちがただれた平和」だと決め付け、その理由を次のようにのべ鋭く批判する。
大蔵省と金融業界の接待癒着を非難しながら、公務員は私益を考えてはならぬ公益のみだとクギを刺し、自分は規制緩和だとはしゃいで「未だに金儲け以外の価値はみつけられない」「家族はバラバラ」「離婚率も上昇」「主婦売春」「援助交際と名でごまかす少女売春」「中学生はキレる流行にのってナイフで刺しまくり」「若者はマユ剃って化粧してパックして、お顔のお手入れに余念のない昨今」これが日本人の平和論・平和ボケだと斬っている。
国という「公」がわずらわしく、権利はいくらでも主張するが、義務は納税ぐらいしか負わない!! 日本の個人主義者は「国家が嫌いで・権力も嫌いである」そしてこの平和が自明のものであり、税金さえ払えば手に入るサービスだと想っている。
結論として氏は「日本の個人はまるで消費者だ!」という。
「かつて日本は侵略戦争をしたんだ!」「朝鮮を植民地にした責任は!」「日本はアジアに迷惑をかけた加害者なんだ!悪なんだ!心からの反省を!」。
こんな人達の前で「いっぺん負けたくらいで何もかも自国が悪い?謝罪だ、反省だ?と、おたおたするな!」といえば「うぉ!右翼だ・タカ派だ・悪魔め」となる。「鬼畜米英」が「反戦平和」になっただけの何も変わらない日本。
戦中の正義は「日本は負けるはずがない」反対論者には「非国民」のレッテルを貼り新聞も情報を一方からしか流さない。
戦後は「日本は侵略者だった」と「反戦一色に空気をぬりつぶす」のが正義で、反対論者は「右翼・悪」のレッテルを貼る。いい人にみられたいだけの一般市民と「嫌われたくないだけの臆病文化人・知識人」だけで信用ならない。
今やマルクス主義反権力の真性の左翼はこの日本には極めて少数者になったはずだ。しかし、その少数の「残存左翼」はじつにしぶとく執念の活動を続けている。残存左翼は「新聞・テレビ・教育界・司法・国外」にいる。
この残存左翼に操られやすいのが「うす甘いサヨクの市民グループ」で、明確な左翼思想ももたない。
「うす甘いサヨク市民グループ」の周りには多数の「うす甘い戦後民主主義の国民」がいるわけだ。これらの市民グループは「人権・平等・自由・フェミニズム・反戦平和」などの思想で彼らを突き動かしているのだ。
戦後アメリカから入ってきた民主主義思想で。

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