「三回遅れるとシベリヤ送り」

2005/02/11 (Fri)
「三回遅れるとシベリヤ送り」「スターリンの時代まではよく働いたよ。何しろ勤め先に三回遅刻したら、シベリヤ送りだったからね。ま、冗談だけどね。フルシチョフの頃からあんまり働かなくなったなあ」
フルシチョフの失脚は農業政策の誤りだとされているが、もしその基盤に働かなくなった農民がいたのでなければ、不幸中の幸いと言うべきであろうか。
同じように19世紀までのイギリスは「世界の工場」と謳われた時期があった。あらゆる製品を輸出して、世界の富を独占した。ところが第二次世界大戦で、輸出品を運んでいた船の半数以上を失った上に、農地を潰して工場を建て農家人口を一割そこそこの線まで陥込んで時給自足が不可能になったので、あっと言う間もなく昔日の面影がなくなってしまった。
そこでエリザベス王女の婚約を発表するなどして国民の士気を高めることを計ったが、すべて手遅れであった。英雄チャーチルが死亡すると精神的支柱すら欠けてしまい、植民地財産を売り払って細々と暮らすようになった。イギリス人は口々にいう「イギリス人は努力をしない怠け者になったからだ」
今の日本人はどりょくしなくても人並みに暮らしていける社会になった。努力家が軽視される時代である。ましてや2国同様農業政策に見るべき政策はない。現時点での農業人口はいかほどであろうか。自給自足などは夢また夢の世界である。
日本の数少ない一次産業の繁栄に手をこまねきながら、大企業オンリーの政策を続けていくならば、戦後のエネルギー源を賄ってきた炭鉱の疲弊を思い出す。一国の舵取りは交替によって休めるだろうが、大海原を航海する船は世界の歴史を熟視し、先見の目を兼ね備えた強健な目的意志をもった舵取りにお願いしたいものだ。

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