保守王国に異変か?革命か?

2005/01/24 (Mon)
保守王国に異変か?革命か?保守王国山形県に激震が走った。
政治的には無名の若き候補者の誕生である。 はじめ在京の情報通は若き候補者の勝だと断じながら「3人の衆議院議員の意のままに操られるのは癪だな」と苦いツバを吐き捨てながら帰っていった。
知事選に関するかぎり米沢市の投票率は低く、今回も最低の投票率を記録している。開票情況ははじめ現役優先だったのが、大票田の山形の開票が進むうち大逆転で名もなき若き候補の勝利することとなった。
13市の内訳では斎藤氏が8市、高橋候補はわずかに5市を占めただけで山形市の15,600票の差が命取りになった。米沢市は135票の差をつけ、かろうじて遠藤議員のメンツを保った風だが、川西・小国町の2町だけがそれぞれ242・271票の差で高橋候補を破っているから、置賜地方も保守陣営にほころびが見えてきたといってもよいのではあるまいか。
不思議なことに加藤議員のお膝元鶴岡市の開票結果を見ると斎藤票が高橋票を8,013と開いたのに酒田市では逆に高橋票が5,244と斎藤票に差をつけているのだ。44市町村別では高橋票が22市町村を占め、斎藤票は20市町村を勝ち抜いた。したがって逼迫した選挙戦でありながら山形市の大票田が明暗を分けたことになる。
このたびの知事選挙戦は衆参両議員の代理戦争と見られたが、実はもっと深いところで県民の選択がなされていたのではあるまいか。 長期につづく不況の風にもまれながら「日本一高い県職員給与を支給しながら財政再建を語る」高橋知事の経験必要論に県民はひそかに背を向けていた感じがする。
新幹線の庄内延線論では、明らかに加藤議員の影響力を分断しようとする政治的意図が見え見えだったし、二千万円入の笹かま事件をもウヤムヤのうちに闇に葬ったという県民の目が生きていた。
一方、斎藤候補は知事の給与を20%カットすると明言し、人件費を縮小して200億円の資金を産み出し県内の産業に投下すると言明。このあたりが未知なる候補ではあるが大いなる改革を期待せざるをえなかったのではあるまいか。
事なかれ主義の保守王国の有権者が若き新人候補に賭けた理由には「既成の為政者では不可能な大改革を成し遂げてもらいたい」という一縷の望みからなのであろう。
足元を見ずして改革をうたい痛みを県民に押しつける県政は、歴史が証明するがごとく悪徳代官などの用いる手法である。「山形の産物を世界に売り歩くトップセールスマンになる」「山形の産米を日本一の米として世界に売り出す」だれに命令するのでもなく自分自身が売りに歩くという気概は山形県のトップには考えられなかった勇気と英断である。
若さをふるに活用して山形県を陽の当たる県にしていただきたいものだ。
発想と英断にエールを送りたい。

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