クダラナイ「天下り」の厚生官僚

2004/06/23 (Wed)
年金問題が加熱化している現時点で、参議院議員の告示がなされる。国民のだれもが注目する年金選挙になるのは必至だ。今朝のテレビは厚生労働省の退職キャリアの天下りの実情をつぶさに放映していた。この番組を見た国民なら誰ひとりとして投票所に向かう人はいなくなるだろう。それほど高級官僚が使い込んだ年金の数値に目をまわし、呆れて物がいえなくなるものだった。現在、国家公務員の数は80万人いるが、その頂点に立つキャリアと称する人は1万人。キャリアのうち今年は110人が天下った。キャリアのトップともなれば20年間に2~6回もの渡り天下りをつづけて3億円もの退職金を受けているのだという。無論、民間企業に天下りする元官僚もいるが、民間企業側は荷が重いからと遠慮する企業が増えて、仕方なく官僚は天下り先を自ら創ることになる。それが特殊法人といわれるものだ。
民間企業には縛りがあっても、特殊法人には規制がないことから無尽蔵に天下りや渡り鳥官僚が増え続ける巨悪の根源が潜んでいる。まさしく厚生労働省は年金を食物にさせてきた伏魔殿といえよう。グリーンピア計画の失敗によって巨額な不良債権を作った渡り鳥官僚たちに責任は全くない。
この仕組みは年金資金運用基金からの資金で運用されるが、はじめから特殊法人だから、損益に無関係で借金は年金から返す仕組みになっているのだ。要するに退職キャリアのために、高給と多額な退職金が保証される天下り先を準備しておけばよいわけである。損得など治外法権の安住の場なのである。
こうした公益法人は全国に42か所もある。財団法人「日本老人福祉財団」では、年金から資金を調達する見返りとしてキャリア3名の受け入れを要請されたが、受け入れるのはツライという理由で1人だけ受け入れたがその条件とは「何も働かない人、朝から新聞だけ読んでいればいい」だという。厚生省が持ち出した待遇とは「1800~2000万円の報酬に個室と専用車」だった。
環境事業団が岡山県の山頂に建てたドエライ建物「王子アルカデア」は巨額の年金資金を投じたが完成を見ずして廃嘘となっている始末だ。
年金を運用して株式操作をしているがこれも全くの赤字損失「株は長い目で見ると上がります」と平気の平左。「年金は動かさないで、そのままにしておけ」は識者の大合唱だ。国民から集めた未来の年金を手前勝手に運用して、多大な損失をだしながら責任は無く、多額な退職金を得ている高給官僚とは? 政治のメスさえ拒絶する縦割社会に巣食うまさしく蛇蜴の集団だといえよう。
許認可権を握った人間たちのすざましい「国民軽視思想」である。小なりといえど米沢市においても許認可権を持った部課の「市民軽視思想」は同意語だといえよう。伝家宝刀を以て市民に優位感を示すのは下衆以外のなにものにも属さない。

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