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意に反する書物を焼いた「焚書」で知られる 秦の始皇帝の古事に学ぶこと

kage

2003/12/03 (Wed)

秦の法律は厳正にして苛酷なものであった。軍役を命じられた者は所定の日時・場所に出向かわねばならない。軍国時代の日本もそうであったが、秦の法律は遅刻すれば死罪であった。領土の狭いうちはよくても版図が広がれば無理も出てくる。 途中で大雨に遭った「陳勝」と「呉広」は刻限に間に合わないと見るや「どうせ死ぬならば」と反乱を起こした。中国最初の統一王朝はこうして崩壊に向かう。

 鉄壁な縦割り社会といえば警察のこと。悪を取り締まるはずの警察官僚にも税金のパクリがあったこと報道されている。パクリ総額全国で80億円也。すべてが飲み食い・ゴ ルフなどの遊興に使われていたという。この貧しさはいったいどうしたことか。判明によって税金のパクリは激減するだろうが、今までに露見しなかった総額はいか程であるか。

 かつて外務省の機密費・大蔵官僚によるノーパンシャブシャブなどの破廉恥な行為、すべてが国民の血税を自分視した浅ましい行状である。かくてわが国の綻びは確実に広がっている。

 親がわが子を殺し子が親を殺すという事件が、連日、朝の食卓時に流れてくる。日本人の最も優れた情感・リリシズムはどこに行ってしまったのだろうか。

 郷土米沢近郊に生きている言葉に「おしょうしな」がある。人は単純に「ありがとう」という意味だと解説する。が、それだけで意は足りるのだろうかと私は考える。豊饒な時代には思いもよらないが、半世紀前までは醤油や油、酒などは計り売りが一般的で、お互い気の知れた近所どうしが貸し借りをしながら家計を保っていた。いわく、勘定曰までの米五合、醤油差しひとつ分を都合し合いながら「しょうしいことだ」と恥ずかしい思いを抱えながら、他人の勝手口の戸を叩き夕食に間に合わせたものである。

私の母も例外ではない。月に五度や六度は近所を回って都合をつけてはホットしていた母の姿をみている。「ショウシイことだけど、都合をつけてくれた人に心の中からオショウシナという感謝の気持ちが出てくるものだった」ここに郷土のリリシズムを感じる。時の流れに耐えぬいた明治の女性にはあった情感である。家庭のつつがさのために働き、わが子のために耐えぬいた日本女性の美徳を現代は評価しない。したがって日本人の不幸はつづくのだ。明日のモーニングショウは何を伝えるのだろうか。

 歴史が繰り返すように、絶対的で強力な権力者ほど末路ははかないものだ。権力を持つ多くの人間はその権力に酔い痴れ、その権力は未来永劫続くものとして謙譲の美徳を潮笑う。それを錯覚という。一部上場会社・武富士の会長が電波法違反で逮捕された。会長以外はみな平社員だと豪語する。鉄の規律を強いたワンマン会長も内部告発には勝てなかったということだ。「蟻の一穴」が命取りになった例だ。

 米沢市長選の結果は「流れのない川の水は淀む」の古諺の如く、六期目の市長選に挑んで惨敗した故吉池市長の例もある。高橋院政の夢は市民によって破壊された。リベンジの声もない。米沢市民がひとしく渇望するのは新しい風の出現だ。

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