子育てマム様へ

2004/03/26 (Fri)
ふれあいプラザ館長さんのエッセイ「子育ては?」は、拝見しておりませんが、要旨は痛いほど読み取れるものです。「三世代同居の家族が減ったために、保育園入所の待機児童が増えた」という現実にたいして「少子高齢化の時世なのに保育園入所児童が多いのはおかしい」祖父母が保育すべきだと館長さんは論じておられるようです。と、論じられながら「税金の優遇措置の廃止によって、専従主婦の子育て専念がしづらい状況になった」と分析されておられるようです。いずれも館長氏の論旨は浅い意味では正解だと思われます。
しかしながら、館長氏の次のくだりに多くの問題がひそめられていると考えます。「保育園に子供を預けること」と「子育ての放棄」論旨はあまりにも乱暴な意見であり、「子供の他人任せ、人任せでは家庭は成立しない」との論旨にいたっては誤解をまねく要素があると思われます。
子育てマム氏の問題提起の要点は4点。①の点は家庭の状況によるものだから、結論を急ぐべきではないと思われる。② 税制の措置があったとしても、子育てに専念できるような金額ではないという現実。まして、税制措置が廃止となればなおさらのこと子育てに専念するには経済的に考えにくいという現実が待っているという縛りがある。③ 女性は家庭にいて子育てに専念すべきだという考え方と、女性の社会進出の否定とは必ずしも受け取るべきでないと考える。なぜならば、女性が子育てをするこの行為はまさしく社会を構成する要因を担っているからで、女性の社会進出の定義は外で働くことだけに限定されるものではないと考える。④「保育園に預ける親は子育ての放棄」だとする館長氏の考えはナンセンスの何ものでもなく、テレビの見過ぎとしか考えられない意見だ。
このヤリトリの中に当該子供たちの目線で考えられていない。問題が希薄すぎる。子供たちにとって保育園にいる時間を苦痛と考えるか、楽しみながら団体生活の中で社会性が身についているのではあるまいか。母親と一日中一緒に暮らすことが子供たちにとって案外苦痛をともなっている場合だって考えられる。このすじの論争は国家的規模で行なうべき重大な国家課題だと考えられる。

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