キャロライン・ケネディ大使招聘に思う

2014/05/01 (Thu)
キャロライン・ケネディ大使招聘に思う米沢へ大使招聘のムードが高まり、4/27には米沢市・商工会議所・歴史団体他5団体で歓迎委員会を組織し、来訪の際の歓迎体制づくりの会議が開かれた。
事業計画レジュメには横断幕や小旗などの字句が目に付き、歓迎ムード満載だが、小生にはどうも腑に落ちない。
そもそも、キャロライン大使が「父(元大統領)は鷹山公の善政と公益への献身を賞賛していた」と講演会で話した事から盛り上がった招聘運動であるから、若し大使が訪れるのであれば、「現在の米沢市に於いて、鷹山公の善政と公益への献身の精神が如何に息づいているか」に関心が有ると思われるし、為政者であるジョン・F・ケネディが鷹山公を賞賛したのは「伝国の辞」・「殖産振興策」・「質素倹約」・「なせば成る・・」等の功績ではないか。
「伝国の辞」とは
一、国家は 先祖より子孫へ伝え候 国家にして 我私すべき物には これ無く候
(国家は先祖から子孫に伝えるところの国家であって、自分で勝手にしてはならない)
一、人民は国家に属したる 人民にして 我私すべき物には これ無く候
(人民は国家に属している人民であって 自分で勝手にしてはならない)
一、国家人民の為に立たる 君にして 君の為に立たる 国家人民には これ無く候(国家と人民のために立てられている君主であって、君主のために立てられている国家や人民ではありません)
以上の三ヶ条だが、特に三番目は封建時代の考えにしては特筆に値する。
米沢松岬ライオンズクラブは松岬神社境内に「伝国の辞」の石碑を建立した。

「殖産振興策」
織物製造に力を注いだ事から米沢織物協同組合には鷹山公像が鎮座し、組合員は今でも公に敬意の念を持ち続けている。

「なせば成る・・」
公の隠居地「餐霞館」には立派な石碑が建てられ、米沢御堀端史蹟保存会により、毎年4/28には例大祭が執り行われ遺徳を偲んでいる。

ところで安部三十郎市長の場合はどうであろうか。
「自由の風」なる選挙の旗印を市長室前に掲げ、規定違反だと指摘されても「市長だから良いのだ」と「我私すべき物には これ無く候」とする公の教えなど何処吹く風の我が儘ぶりだし、殖産振興策の企業誘致運動は、物見遊山で10年間実績ゼロの穀潰しだし、何の価値も無い天満神社に3.3億円もムダ遣いを行ない、費用対効果の無い40億もの文化施設の箱物建設など、鷹山公の教えの「質素倹約」の真逆を行く行政に、キャロライン・ケネディ大使も呆れかえるのではなかろうか。
安部市長は歓迎運動の前に、歴史の勉強をして「歴史音痴」を矯正する事が肝要であろう。

コメントフォーム

この記事へのトラックバック

この記事のトラックバックURL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)