小説「現代国盗り物語」その5

2023/10/25 (Wed)
小説「現代国盗り物語」その5【第二章】
ここからは、いよいよ我が輩の懐にお金の入る「お縄にならない、公金詐取」への取り組みだが、「詐取公金」を受け入れる会社を設立する必要がある。
それには、
①米沢市で名の知れた会社役員だが、会社がコロナ禍で業績不振に陥り、危ない会社を逃げ出して起業を考えている者。
②「お縄にならない、詐取公金」を受け取る会社であるから、その社長は「お主も悪よのう」の世界に生きることを是とする者。
①②の条件を満たす男とは、予め目星を付けていた元会社役員のDだが、市長選候補Aを彼に接触させ、公的補助金・助成金・負担金を彼に与えて甘い汁を吸わせていたので、会社設立話はスムーズに進んだ。
米沢市の職員は、国施策のDMOや補助金・交付金等の支援が得られる制度を活用する術に、驚く程乏しいことを知る我が輩は、「SDGs参与のAは元官僚だから、それらの申請はお手のもの、彼に任せよう」とささやくと、「遅れず・休まず・働かず」をモットーする市職員は「御願いします」と頭を下げるのであった。
ここまで手はずが整うと、いよいよ「お縄にならない、公金詐取」の計画実行だ。
小説「現代国盗り物語」その6に続く

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