請願傍聴記③

2017/09/22 (Fri)
請願傍聴記③◆高橋壽市議の継続審査(次回議会まで様子を見る)を主張する理由である「発生源を特定すれば、原因者に負担を求める問題も発生するので"継続審査"を求める」との見解を考察する。
今般の請願は「油汚染の原因特定を求める」という事案である。公害発生には「原因者負担原則」(PPPの原則とも言い、1972年に経済開発協力機構 OECDが決議したもので、公害防止費用は公害発生の原因者が負担するという原則)が有るので、高橋市議はそのことを言ったのかもしれない。
原因者が特定されれば、市が行ったボーリング調査を含め原因者に費用負担が発生するので原因を特定しない方が良い、とする考えのようであるが、これが政治家としての有るべき姿であろうか?
似たような事案に「学校でのいじめ問題」が有る。愛しきご子息がいじめにより自ら命を絶った時、親御さんは教育委員会に「原因はいじめに有り、調査を願いたい」と申し出ても、教育委員会は「いじめと自殺の因果関係は認められない」等の調査結果を発表するのが通例である。その結果、原因はうやむやにされ、いじめによる自殺という悲劇は何年経っても繰り返されている。
小生は「原因者特定」と「原因者負担」は切り離して議論すべきと考える。 即ち、先ず原因者を特定し、次にどのような形で原因者に負担を求めるかを議員間討論を行うというプロセス(過程)である。
問題の油タンクは染色工場の物であるが、会社は倒産しているので責任を求めることは難しい。そうなると地権者に負担を求めることになるが、「ハイ、分かりました」と応ずるとは考えにくい。
そこで、国はこのような場合を想定して、時限的に補助金を支給することを認めている。しかし、原因者を特定しない限り、問題解決には至らない訳であるから、高橋壽市議の継続審査を主張する理由である「発生源を特定すれば、原因者に負担を求める問題の発生」は今回の請願とは切り離し、中村課長の「ボーリング調査によって原因を特定出来ない」とする根拠を討論すべきであったが、その辺の議論は詰め切ること無く採決に及び、委員会で"継続審査"となったことに議員の資質に疑問を感じた請願傍聴であった。
本会議では、良識有る議員よる「請願採択」に期待する。
【完】

この記事へのコメント

この市政運営は
この様な有り様に無駄な税金払ってるのですね
Posted at 06:11:51 2017/09/23 by たけ
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