盥回し(たらいまわし)

2017/05/17 (Wed)
盥回し(たらいまわし)5/15に米沢市議会で「盥回しショー」が演じられたが「盥回し」とは「物事・地位などをある範囲内で次から次へと送りまわすこと。」と大辞林にある。
市会議員を目指した者はすべからく、議長・副議長・監査役の席を賜りたいと願っていると思われる。が、地方自治法では「議長及び副議長の任期は、議員の任期による。」と定められていることから、任期中にその座を得ることが出来るのは3議員である。
そこで、過去に米沢市の議員は任期を2年と申し合わせ、3役を任期中に6議員で盥回しすることにした。
任期が4年と定められているのに、どのような口上で交代劇が演じられるのか興味があって拝聴すると、現在の海老名悟議長・小久保広信副議長は共に「一身上の都合により職席を辞する」と挨拶し、空席となった議長・副議長の選出が24市議の選挙によって行われた。
地方自治法の「議長及び副議長の任期は、議員の任期による。」に「一身上の都合により職席を辞する」を当てはめて考えると、「議員の任期を全う出来ない一身上の都合」と言うことになる。
しかるに前議長・前副議長がそのまま議員に止まる訳であるから「一身上の都合」と言うのは白々しい。この場合には「盥回しの慣例により・・・」と挨拶すべきだろう。
茶番の議長・副議長辞職から、各職席の選挙が行われ、結果は以下である。
◆議 長 島軒純一市議 15票、 我妻徳雄市議 9票
◆副議長 木村芳浩市議 15票 佐藤忠次市議 9票
◆監査役 堤 郁雄市議 「普通地方公共団体の長が選任する」とあるが議員団が推薦したと思われる。
議員団は会派に属しているが、会派の存在はこの三役を獲得するのが目的と思われる。その証拠に一新会から4市議離反したタイミングもこの3役改選の時期であったし、議長・副議長共に得票が15票であるが、内訳は一新会9票と明誠会4票及び公明クラブ2票で、堤郁雄監査役は一新会離反4名のガス抜き人事であろう。
今回の注目すべき島軒議長だが、彼は2年前にも議長を経験していることから、盥回しとしては異例の人事であり、今後の会派間活動に興味が持たれる

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