青森市長の辞職願

2016/10/18 (Tue)
青森市長の辞職願10月17日青森市の鹿内博市長は、青森駅前の複合商業施設を運営する第三セクター「アウガ」が債務超過に陥り、市が融資した2億円を回収できなくなった責任を取るとして、辞職願を提出した。(佐々木淳一副市長は市長の辞任表明以前に辞任し、市長・副市長両名の辞任となる)

◆「アウガ」は、全国で初めて改正中心市街地活性化法の認定を受けるなど、「商店街+ファッションビル+図書館+大型駐車場」を擁する第三セクター大型複合施設として、2001年にオープンした。
当初は、若者ファッション&カルチャーの中心地、「コンパクトシティ化」の象徴と位置づけられ、全国から視察が相次ぐなど注目を集めたものの、郊外に流通大手が大型ショッピングセンターを建設すると客足が流れ、開業直後からテナントの売り上げが低迷し、近年は主要テナントが相次いで撤退するなど経営不振が叫ばれていた。
元青森公立大教授の天野巡一氏(75)は、以前からアウガの在り方について警鐘を鳴らし、「全国の三セクで赤字のケースが増える中で進めてきた政策のツケ。最初から無理があった」と、アウガ問題は、少子高齢化、人口減少社会の中で街づくりの方向性を問う、市政全体の問題としてとらえなければならない時期に差し掛かっていると話す。そして市民には、「政策を承認した議員の責任」を追求する動きが有るという。
◆「ナセBA」はどうだ?
ナセBAは三セクでは無いが、安部三十郎市長は、この「アウガ」を成功例に挙げ、新文化複合施設を「コンパクトシティ化」・「中心市街地活性化」の象徴として、多くの反対する市民を無視し、現在地に建設を強行した。しかし、この時期に「アウガ」の破綻は既に予想されていたのである。
小生等は「アウガ」の失敗を予測していた訳では無いが、『図書館建設で「コンパクトシティ化」・「中心市街地活性化」など出来る訳がない』として、活性化を裏付けるデータの不存在や、郊外(塩井)に大型市営住宅を建設し、コンパクトシティ化に逆行する行為などの、方向性の定まらない事業から、工事差止めを提訴した。
敗訴はしたものの、「ナセBA」は「アウガ」同様に、街づくりの方向性を誤ったと、天野巡一氏の思いと相通じるものがある。

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この記事へのコメント

青森市長 潔い。
Posted at 08:24:19 2016/10/19 by カス
この記事へのコメント

平和通りの再開発事業として「米沢藩」なる第三セクター方式を県政報告に書いて新聞折り込みをしていた元県議会議員がいたなー。今は米沢市の市長になっているそうです。
Posted at 07:40:52 2016/10/19 by 元祖鬼の会
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