NPO法(特定非営利活動促進法)にザル法の恐れはないか? NPOおいたまサロン⑦

2010/04/23 (Fri)
平成十年三月二十五日に公布された当該法は19回もの改正をみて現在実施されているが、この法律の目的とするところは「ボランテア活動をはじめとする市民が行なう自由な社会貢献活動として特定非営利活動の健全な発展を促進し、もって公益の増進に寄与すること」とある。しかも不実の記載については20万円の罰金が課せられる。
本会のスタッフは「不実の記載」が、NPOおいたまサロン提出の収支報告書にみられるとの疑義から「特定非営利活動の健全な発展」に繋がらないとして活動を開始したものである。
ある業界から「NPOおいたまサロン」に300数十万円の活動支援金を振込んだにもかかわらず当該サロンの収支報告書に記載されていないとの報告が本会に寄せられたのがキッカケである。
本会スタッフは3月に置賜支所にてNPO担当者と面会し「支援金の記載が当該NPOの収支報告書に記載されていない。
支援金は公金から支出しているので団体の収支勘定が合わなくなる。
新会長の立場として、ここでケジメをつけておきたい」という団体新会長の意図を汲み、置賜支庁でNPO担当者にその旨を伝えたのがはじまりである。
担当者の返事は驚くものであった。「各NPOが提出してきた報告書には受け付け印を捺し提出の義務を果したことを証明した上で、サイトで流して市民の理解を求めている」
「なぜ?収支報告書を精査しないのか?」
「数が多く一々精査することはできかねる」とくる。
なるほど法の定めには各NPOが提出してきた収支報告書を精査しなければならないとする定めがない。
「だからやらない」と当然のごとく返事が返ってくる。
公務員は法律を遵守して働いている。 だから法律で文書化された事項には従うが、文書化されてもいないことに如何なる常識的なことでも「仕事を増やす・余計なこと」として責任分野から外せる職業人だということがわかる。
公務員たちの最大の恐れは「自己責任になること」である。 したがって半日もあれば出来ることを40日間も我々スタッフを待たせて平気なのだ。
愈々、待ち兼ねた実行の日を求めて今月20日に支所に出向いた。担当者には立会人も用意されている。
おいたまサロンが再度書き直して県に提出した書類の矛盾点を担当職員に詰め寄った。
「それは上司にお伺い立ててからでないとお答え出来ないので時間がほしい」
「また40日間も待つわけにはいかぬ。電話で済むことでないか?」
不請不請に担当者が仕方なく受話器を手にし「課長さんいらっしゃいますか?」上下の差が如実に錯綜する丁重な言葉である。
残念ながら課長は席を外していたようだ。
「返事は今日中にください」と支庁を出た。
約束通り夕方にスタッフ宅に課長から電話が入ってきた。当初高圧的に感じられる県職員の態度は、いつもながらの市民を下に見る視点に変わりはない。
愈々課長登場である。ようやく課長まで話が通ったようだ。
課長曰く 「県窓口に来ないで直接、当該NPOに聞いてみれば済むことだろう」
それに対し「何も“おいたまサロン”に固着した当会の行動ではない。収支報告書の精査は認証権をもつ県の当然の義務じゃないのか? めくら判を捺して済むようないい加減な報告書を提出して済むならば、NPO法人格を悪用した「脱税」「横領」行為が広く行なわれるのは必至だ。」と。
課長は気づいていたかどうかが問題だ。
公務員の性として、やってはいけないと明文化されたことはやらないが、明文化されていないことは「やらない」とする根性に怒りを感じる。
スタッフが語るには「はじめは威高げな課長の態度も次第に変わって行くのが感じられ今後の協力が期待出来る」と。
老生はスタッフからの報告を聞きながらふと思うことは、代官が威張り腐った江戸時代は民衆の力によって是正された歴史であることを公務員たちの姿に映せることである。

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