山形県知事選挙・鬼のかわら版[6]

2009/01/08 (Thu)
捻れに捻れた国会が開会された。国会中継は依然として官僚によって起草された綴り方による形式的な質疑応答が展開されている。これが彼らのいう百年に一度の不況時の国会であるか。緊張感が足りないどころか正月の疲れからであろうが居眠り議員の多いこと。
なかんずく雛壇に鎮座している答弁者側にも居眠りがいるという具合だ。これが百年に一度の不況対策国会であるかと呆れるばかりだ。
議員たちの本音は解散後の自己保全をどうするかに頭を悩ませているのに違いない。 ことほど左様に中央政界は政権の行方をめぐって疑心暗鬼・暗中模索の真っ只中にいる。
新聞報道によるとYKKも成立しない見込みだ。山形県が期待する加藤総理の夢は過去に見せた「加藤の乱」が原因となりポシャル寸前の構えだ。
このように捻れた中央政界の最中に、今日、山形県知事選の告示が行なわれた。立候補者は自民党に近い立場をとる現職斎藤弘氏と民主党を基盤に幅広い支持を受けて吉村美栄子氏だ。
吉村氏による女性立候補者は、本県はじまって以来のことだ。本県では参議院に女性議員を擁立しているから、その実績をかっての知事選への立候補であろうから政治を男性群から奪回しようとする意図には賛同する向きが多いようだ。
男社会の政治の裏面には比較的黒い噂が多いところが見られる。その点では女性が主導の県政では「人のことばに耳を傾ける」という特性が見られる。これは政治家として大事な一面である。男社会では権力に座すと、利権を求めて「金員が動く」。
いつの世にも己れの利益のために権力者に擦り寄ってくる悪徳商人はいるものだ。 「水戸黄門」がテレビ番組から消えないのは、国民が権力者の悪政が身にしみこんで、黄門様の白黒裁きに今もって喝采をおくり腹の虫を治めているのだ。
したがって、権力の座についた人物には「裏なく県民に等しく平等であること」「身辺がきれいであること」まして内部告発にあるように「女性関係」などの風評が取り沙汰されるようでは県民は困るのだ。
中央政界では現世を「徳川の末期現象」に例えて戊辰戦争なみの政変が起こりうるとして、早晩わが国にも自民党の瓦解によって、民主党を核とした政界再編がおこるであろうとする気運が高まっている。
次の政権が変わるという時期に、自民党主導の知事を選ぶか、政治の核となるであろう民主党の知事に投票するかは個人々々の自由に委ねるとしても、現職知事が時の政権保持者自民党に身を委ねたように、中央政治の変遷を見極める必要があるだろう。
特に地方自治に大切なことは「地域の風土に根ざした県政」であるから「日本人の田舎構想」のもと「日本の食料基地としての県政」を構築されることが望ましいことであろう。
知事に望ましいことは本陣を留守にして、チョロチョロ動かないことである。知事室に座して県政全体のバランスを見つめていることである。東京などへの出張は職員を配し、知事は県民の多くに接することである。そして、そこから「県民のための県政」が生まれ「開かれた県政」となるのであろう。

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