抜くか「伝家の宝刀」

2012/05/12 (Sat)
米沢新聞5/8コラム欄の締めくくり『抜くか「天下の宝刀」』という言い回しに大変興味を持った。コラムの要約は『安部市長の後援会が市政報告会を開くビラを配った。そこには新文化複合施設の建設が出来ない理由として、"テナントが立ち退かない"、"議会の了解が得られない"、とテナントと議会をやり玉に挙げている。立ち退きは民民の問題であり・・・議会開催は今月22日の話なのに後援会が動いたのは天下の宝刀を抜くと言う事か』という内容だ。
「天下の宝刀」の意は市長の議会解散権の行使と察するが、この件について述べてみたい。
掲示板に市長リコールの書き込みも有るが、市長を失職させるには議会に於ける市長不信任議決という方法が有り①議員の3分の2以上の主席②出席議員の4分の3以上の賛成で成立する。 これで素直に市長が辞職すれば問題解決だが、この不信任議決に対抗する市長の権限に「議会解散」が有り逆に議員を失職させる事が出来る。これが市長の持つ「伝家の宝刀」で有る。
即ち、市政報告会と称し早々と支援者への説明会を開いたのは、22日の臨時市議会で市長不信任案が可決される事を想定し、その場合には議会解散権を行使その後の市長選に備えた選挙事前運動では無いかとする米新の深読みで有る。
民と民との立ち退き話に、事もあろうことかノコノコとアポ取りに出かけた脳天気な市長がそこまで読んでの行動とは思えぬが、市井の噂では今臨時市議会に市長不信任案が上程されるとの噂がある事から、選挙屋としてはなかなかの市長は或いはそこまで読んでの行動かもしれない。
当会は「中心市街地活性化基本計画」の進め方に疑義有りと、捜査権を持つ百条委員会の設置を提案してきたが正に今その時期に有ると思う。しかしこの委員会を運営するには市議も相当のエネルギーを必要とする訳で現市議にそれを求めるのは酷なのかもしれない。 せめて今臨時市議会に市長不信任案が上程されん事を祈念する。
【注釈】
不信任議決の要件は次の2つである(地方自治法第178条第3項)。
1.議員数の3分の2以上の者が出席
2.出席議員の4分の3以上の者が賛成
不信任決議を受けた首長は、10日以内に議会を解散することができる(地方自治法第178条第1項後段)。解散しなければ10日が経過した時点で失職する(地方自治法第178条第2項)。
また、議会を解散した場合において、選挙後に開かれた議会で再び不信任決議案が提出された場合は出席議員の過半数の賛成で成立し、首長は議長から通知があった日において失職する(地方自治法第178条第2項・第3項)。 どちらの場合も失職した市長は再度市長選に立候補出来る。
【お知らせ】
新図書館計画の経緯についての審議会「全体会議」が5/15開催されます。
この場合の議員と当局とのやり取りは本議会とは異なり大変興味深いものが有りますので多数の市民が傍聴される事を望みます。
期日 5月15日(火)
場所 市役所東側入り口(議場の有る建物)から二階へ
時間 午前10時より
制約 入り口で名前を記入するだけで誰でも傍聴出来ます

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