全員協議会傍聴記

2012/08/02 (Thu)
この所の暑気に当たったのか体調が優れなかったが協議事項「新文化複合施設について」の全員協議会を傍聴した。配布された資料の冒頭には、市報7月1日号の新文化複合施設建設予定地三カ所に対する市民アンケート集計結果が記されていた。
驚いたことに回答者数は32,290世帯中「99人」だけで(世帯比0.3%、人口比0.1%)
内訳は「まちの広場28人」「ポポロ館23人「歴史公園12人」「反対24人」他である。
又回答者の年齢は「60歳代38人」「70歳代17人」と高齢者が55.6%を占める。
この資料をベースに当局の説明が進められ、ポポロ館西側の「まちの広場」を候補地とした補正予算を9月定例議会に上程する考えが示された。
複数の議員から「まちの広場はどうなる」の質問に、「一時、歴史公園に設け、ポポロ館が決着すればポポロ館跡地に造る」との答弁があった。
現存の文化会館を候補地とする案には「経費が大である」と一蹴している。
新文化複合施設建設を巡る不祥事にマスコミは「議員のチェックが甘い」との評が報道されたが、今日は老生もその感を大とした。
即ち、
アンケートの結果は99.7%の世帯が無関心である。これ程市民に関心の薄い事業に30億円もの巨費を投ずる是非を先ず議論すべきである。
安部行政は「数年間議会承認を得て進めた事業で有る」事を盾に強引に計画を進めようとしているが「数年間議会を欺き、情報を隠蔽した」結果の不祥事であるから、この不祥事を検証し、市民に事実を知らしめる事が肝要では無いか。
この件に触れた質問は鈴木章郞議員のみで有り、当初の真実を追究する議員団の熱意はどうしたものか。
百歩譲って建設候補地を議論するのであれば「まちの広場」を二度造る経費の試算が上程されない事への言及が甘いことである。渋間市議がこの件で質問しているがもっと具体的数値を求めてほしかった。
それに築後45年を経過した現存文化会館を候補地とした場合の試算を求めないのは何故だ。
現在のまちの広場を壊し、外に二度造れば経費は10億円程無駄になると思うが、是非文化会館の試算を公表してもらいたい。
元々「中心市街地活性化」を骨子として進められた計画であれば、ポポロ館を取り壊し市がまちの広場を造る必然性は全く存在しない。
山口部長は他人所有のポポロ館が老朽化したことを心配しているが、市所有の文化会館が老朽化したことには「一億数千万円の耐震補強工事を行ったので問題ない」と疑惑の議会答弁を行った。
ならば酒井彰氏に「ポポロ館の補強工事を行い、魚民だけで無くもっと入居店舗を増やす努力」を要請し、街の活性化を計るべきでは無いか。
アンケートは60~70歳代の高齢者が55.6%を占める。20代は1人、30代は5人と若者の関心はきわめて低い。借金を返済していくのはこの若者達である。
相田光輝市議がこの件で質問し「若者の声なき声を聞くべし」と述べているのは評価したい。
本日、当局の説明に議員団の多くは納得しない意見であったが共産党の白根澤市議は「28人の意見を尊重すべし」と原案支持を表明した。
僅か28人の意見で30億円もの予算が執行されるので有れば世も末である。
そもそも安部三十郎市長と酒井彰氏2トップの「密約」によって進められた事業で有る。
「候補地が何故ポポロ館跡地か」との議会質問に「寄付」の話を隠蔽し続けたこと。
寄付が地価相場の倍額で買い入れる事に変わったこと。
ポポロ館明け渡しが不可能なことを知っていながら隠蔽し予算を獲得したこと。
民法上「口頭による契約」は有効と定められているにも関わらず「無効」と断じたこと。
等は何れも解明されていない。
島軒市議の「4月に戻っただけ」との評に老生も同感である。
7月現在の米沢市人口は86,366人であり、安部市政による人口減少には歯止めの効かない状態に行う今般の事業に「市議団よしっかりしてくれ」と発したい心境の傍聴であった。

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