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米沢市立病院のこと②

kage

2016/04/20 (Wed)

米沢市立病院のこと②

 米沢市立病院建替えに考慮すべき事項は山程有るが、当面議論すべき事項を挙げてみる。

◆公的医療機関と民間医療機関
 高額所得者の代名詞である開業医(民間)が、公立病院となると殆どが赤字体質である事の違いは、
①民間は、薬漬け・検査漬け・過剰治療で儲けるが、公立病院はそれをやらない。
②民間は、不採算部門(救急医療等)を設けない。
③公立は利益の確保という概念が無い。
などと巷間囁かれるが、その他にも様々な要素が重なって、公立病院が儲からない事象と思われる。

 米沢市立病院は、年間約10億円の赤字発生と約90億円の累積赤字を抱えている現況にあり、新病院建設に当たっては、本市が負担する資金面を避けて通ることは出来ないので、収支に関する経営面の考慮が必要であろう。

◆公立病院は全て赤字経営か?
 公立病院の7割が赤字だが3割はそうでないと言うデータが有り、ちなみに、酒田の日本海総合病院は利益をあげているという。

◆本市の財務状況から幾らの返済が可能か?
 初期コストに対する国県からの助成金は約40%だという。さすれば本市は幾らまでの返済額が可能か、その場合にはこれまでの市民サービスに低下を伴わないか。

◆総合病院は絶対に市経営でなければ行けないのか?
 精神科に限らず「民間との連携」を拡大解釈し、外部に委譲する医療部門を増やした場合はどうなるのか、又、酒田市立病院と県立病院が統合したケースを本市に適用出来ないか、はたまた、国立病院との統合はどうか。それとも徳州会の招致は考えられないか。

◆新病院建設に対する、米沢市・議会・病院の各々のスタンス。
 行政側は「市立病院経営は事業会計として独立の会計であり、干渉しない」。議会は「病院側が具体案を提示すべし」。病院側は「市が方針を提示しない以上何も出来ない」。と無責任・無能力集団であり、早急に新しい陣営による「市立病院建替特別検討委員会」を立ち上げ、議論する必要が有る。
【続く】