参道に背を向けた鷹山公

2013/12/24 (Tue)
参道に背を向けた鷹山公上杉神社参道には、上杉鷹山公の座像と立像が2体有り、米沢市の歴史を観光客にピーアールすると共に、市民敬愛のシンボルとなっている。
鷹山公は多くの米沢市民に敬われているが、特に糸偏業種の方の間では、公が殖産振興策として織物業に力を入れたことから、今でも家に座像を鎮座し、公を祀る事業主が多くみられる。
昭和50年、米沢市に三つ目のライオンズクラブ設立準備が進められ、準備委員のメンバーには糸偏が多く居た事から、鷹山公を祀る「松岬神社」の名称を戴き「松岬ライオンズクラブ」と命名して結成された。
結成の経緯から、当クラブは「松岬神社」境内に「伝国の辞石碑」や「東屋」の寄贈を行なって来たが、平成6年、結成20周年の記念事業として、鷹山公座像建立が計画された。 予算が壱千万円を大きく超える大型の座像のため、米沢市に寄付をし「松岬神社」東側の松岬第二公園に鎮座する案を米沢市に願い出たが、市の返答は「座像はいらない」とつれないものであった。
その後クラブは粘り強く交渉した結果、条件付きで松岬第二公園に鎮座する事が出来る運びとなったが、その条件とは
「当公園の中心は噴水である。よってその噴水にお尻を向ける事はまかり成らん。噴水を向いての設置なら許可する。」と言う事であった。
以後、上杉鷹山公座像は参道に背を向け鎮座する事となったが「参拝者に失礼ではないか」と多くの苦情が寄せられ、松岬ライオンズクラブの歴代会長は座像の向きを参道にしてもらいたい要望を市に申し出た結果、漸く市の予算により平成21年、公の座像は参道を向く現在の位置に鎮座された。
それには15年の月日を要したのである。
今月20日には在日アメリカ大使館のカート・トン主席公使が吉村知事を表敬訪問するなど、キャロライン・ケネディ駐米大使を招請する現実味は、米沢市で市長を始め議員間でも熱を帯びてきた感が有るが、これまでの米沢市の鷹山公を学ぶ態度に、昨今の招請話には素直に喜べない小生である。
鷹山公の威徳として民主主義を説いた「伝国の辞」や財政再建策の「質素倹約」「入りを量りて出(いず)るを制す」、そして「なせば成る・・・」の文言が現在でも高く評価されているが、それを安部市政はどのように学んでいるだろうか。
市民との対話を拒み、多くの市民の反対を押し切っての26億円新文化複合施設の建設や、歴史的価値のない天満神社跡に3億円超の公金を注ぎ込むなど、鷹山公なら目を背けたくなる行動であろうし、「入りを量る行動」に見えるトップセールスマンとしての企業誘致運動も10年を経た現在、1社も実現せず、市長の単なる歴史探訪の物見遊山ではないかと「公金のムダ使い」が指摘されている。

ケネディ大統領と木村武雄

2013/12/16 (Mon)
ケネディ大統領と木村武雄キャロライン・ケネディ米駐日大使が11/27、都内での講演で、「父ジョン・F・ケネディ元大統領が、江戸時代の米沢藩の名君とされる上杉鷹山を尊敬していたと」述べた事から、大使を招請する話が県を挙げて活発になってきた。
ケネディ大統領が記者の質問に、「尊敬する日本人は上杉鷹山」と答えたとする逸話は、その信憑性が取りざたされていたがキャロライン大使の講演で、それが真実と分かり米沢市民に取ってうれしい限りである。
ケネディ元大統領が上杉鷹山を何で知ったかは定かで無いが「若しかすると」とする話を木村忠三県会議員より聞いたのでご披露したい。
木村武雄は明治35年生まれで、木村完爾元県会議員の父であり、木村忠三県会議員の祖父である。
氏は米沢市議会議員、山形県議会議員、衆議院議員を歴任し、昭和58年に黄泉に旅立ったが、田中角栄内閣では建設大臣を拝命、元帥と呼ばれ絶大なる力量の代議士であった。
よってその功績は素晴らしく、栗子峠・大峠の改修工事を始め八幡原工業団地等の大型国家予算を米沢市にもたらし、その多大なる貢献は死後30年経った今でも多くの信者(支持者)の語り草となっている。
米ソ冷戦・キューバ危機の昭和37年、木村武雄は佐藤栄作、橋本登美三郞らと共に欧米視察でケネディ大統領と会談を行った。
その時、木村武雄はオタカポッポを手土産に上杉鷹山の話をしたところ、ケネディは大変興味深く聞き入ったという。

そして晩餐会ではケネディ、佐藤栄作、木村武雄が歌を披露し和やかな雰囲気の催しであったという。ちなみに木村武雄が披露した歌は「人生劇場」とのことだ。
ケネディが「尊敬する日本人は上杉鷹山」と答えたのは、木村武雄からの話からとするには確信は無いが「もしかして」との思いも抱かせるエピソードある。
木村武雄の功績に未だに感謝する多くの人たちによって昨年11月、田沢道の駅向かいに銅像が建立されたが、今年11月のキャロライン・ケネディ米駐日大使の話は、木村武雄とケネディ大統領の因縁を何か感じさせるものだ。
木村忠三県会議員は既に外務省と連絡を取り、今月20日には打合せを行う手はずとの事なので、県と協力し是非とも米沢市にキャロライン・ケネディ米駐日大使をお招きしたいものだ。
しかしながら、仮に大使が本市を訪れた時、上杉鷹山公を顕彰する米沢市民をどのように評価するか気がかりである。
郷土の偉大なる先人であるなら大抵はそれを顕彰する公的な施設が有るのが普通ではなかろうか。
米沢御堀端史蹟保存会が毎年4/28に鷹山公の隠居跡「餐霞館」で例大祭を執り行い、「なせば成る」の色紙を頒布しているがマイナーなイメージは否めない。
小生は「無駄な図書館よりNHK放送局跡に先人顕彰の舘を」と2年前、安部三十郎市長に要望書を提出したが梨の礫である。
これを機会に「NHK放送局跡に先人顕彰の舘」の建設運動が活発化する事を願うものだ。

外交下手!!

2013/12/12 (Thu)
外交下手!!物事を淀みなく行うには外部との交渉が大事な事は言うまでも無く、その為にはお付き合いが欠かせない。
今月8日、山形市内で「吉村美栄子後援会 あったかい県政を支援する会」が開催され、各市町村のお歴々を始め、約2千人の参加者があり大変な盛況だったと言う。
参加した米沢市民から「このような催しは毎年有るが、米沢市は市長・代理はおろか祝電一つ打っていない、安部の外交下手には困ったものだ」と話していた。
しかし南陽市の議員からは褒められたそうだ「今までは米沢市の力が強く、県予算の多くを持って行かれたが、安部市長になってからは強力なライバルが居ないため大変助かる。何とかこのまま安部市長でいてほしい。」との事だ。
又、近藤洋介代議士の話を聞く機会があったが「選挙区の首長で私への要望が一番少ないのが安部市長」との事であった。
公判でよく「裁判官の心証を良くする」との文言を聞くが、裁判官の心証の善し悪しで刑の重さに影響が及ぶ事を言うのであろう。
まして、国や県への要望や陳情は担当官の心証によって匙加減に大きな影響が有るのではないか。
例えば、新文化複合施設建設が発表されたとき「市民文化会館の建て直しを先行してほしい」との要望書が提出された。
その時、安部市政は「文化会館建設は60億から70億かかる。国の承認が難しい」と要望を無視した。
しかし、南陽市は文化会館を計画して、結果的には建設費60億の40%、24億を国から獲得し、米沢市は26億の40%で10.4億を得たが、歴史に残るドタバタ劇を演じた。
このように米沢市では無理と言う金額を、南陽市は獲得した。
60億という金額は、米沢市と南陽市の人口比率は2.66倍だから米沢市の場合160億となる巨額で壮大なプロジェクトである。
塩田市長の度胸も然る事ながら、外交手腕も大したものだ。
米沢市も今後、文化会館や市立病院の建て替えを検討する時期に有る。
安部市長に望むのは無理で有ろうから、市会議員が補助し国や県との付き合いは上手にやってもらいたいものだが。
「組織はやがて無能な人で埋め尽くされる」とピーターの法則にあるが、米沢市もその法則に則り、職員は言うに及ばず、市会議員もその域に達したのではないか。

一市民氏と尚山氏に

2013/12/02 (Mon)
一市民氏と尚山氏に一市民氏より「アイガールズ」への公金投入に対する当会の見解を問う投稿が有りました。市民が税の使われ方に関心を持つ事は大変重要な事と思います。
「アイガールズ」について市税が使われているのは確かですが、その正当性については調査しておりません。管轄は企画調整部との事ですので行政の見解を伺い、後日ご報告致します。
尚山氏も市民文化会館の耐震工事に関心が有るとお察しします。
まちなかに新文化複合施設建設が持ち上がったとき「老朽化し、使い勝手の悪い現在の文化会館を建て直すのが先である」とした多くの意見が市井に有り、新文化複合施設建設の説明会でも、市民文化会館の耐震工事への質問が有ったが、当局は「まだ大丈夫」との説明を行って来た。
しかし調査の結果、文化会館の南側と北側に耐震工事が必要となり、今12月議会に設計料の予算が計上される。
次に工事見積→工事入札となる訳だが、新文化複合施設建設工事入札のように市が考える金額の何割増しに吊り上がり、多くの市税が投入される事で有ろう。
耐震工事に幾らお金を掛けても使い勝手は良くならない事だから「死に金」の公金投入と言うべきだろう。

市民文化会館の怪

2013/12/02 (Mon)
市民文化会館の怪市民文化会館は築後四十数年が経過し設備の老朽化は否めなく、音響設備にお金をかけたものの建物構造からその効果の評判は芳しくない。
それに加えて空調設備の不備から1億を超える額で空調工事等の予算を計上したが議会承認が得られず、ネットには下記の記事が掲載された。
【文化会館からの大切なお知らせ】
米沢市市民文化会館が空調工事等に伴い平成26年1月1日(水・祝)から3月31日(月)まで休館するとお知らせしましたが、平成26年1月4(土)から通常どおり開館いたします。
平成25年11月から平成26年5月分までの文化会館会場使用予約が可能です。
ここで疑問に思うのが「予算が承認される前に何故市民に工事の通達を出したか?」という点である。
ポポロ館跡地への新文化会館設計料の時も、候補地が入手出来ない事を承知で弐千万円にも及ぶ公金を支払い、無駄となった。
この事から三期目の安部行政は「議員を懐柔するのはチョロイ事」と、議員を舐めきった議会軽視の兆候では無いのか。
現に新文化複合施設建設がポポロ館跡地から「まちの広場」に変更になったときも、6月議会では過半数の賛成が得られないと議案上程を行わず、8月まで待って過半数の議員籠絡が読めると臨時議会に上程し、賛成多数で議決した。
その間「市長と議員の昼食会」などを行い、議員取り込みに成功したようだ。
そして今12月議会で再度、空調設備工事費と、耐震工事設計料の予算承認が行われるという。
市民文化会館は、今の時代では椅子と椅子の間が狭いなど不備が多く、継ぎはぎだらけの改修工事にお金を掛るのであれば「図書館よりも文化会館建設が先」と多くの市民から要望書が提出されたが無視され現在に至るが、南陽市では60億円の巨費を投じて文化会館の着工が行われた。
人口3万3千人の南陽市が「この借財に大丈夫か」との市民の心配に、塩田市長は「興業収益でカバー出来る」と強気の発言である。
結果は先にならないと分からないが、26億円を掛け興業収益の無い出費ばかりの本市図書館と市民ギャラリーより、夢のある事は確かで有る。

| HOME |