夕張市の現況は対岸の火事であるか?!

2006/12/31 (Sun)
米沢の市民は30年前を忘却してはならない。米沢市も30年前は赤字財政に陥り自治体の管理になった市である。そこに夕張市のように行政の隠蔽工作によって市民に市の財政実態を誤魔化しつづけてきた事実があったかどうかについては定かでないが、似たような市民に識らせないような隠蔽工作はなされていたことは事実のようだった。
それらの責任を自分の責任とした首長もいなければ、肝心のチェックすべき議会も責任をとることもしなかった。すべて為政者というものは責任の所在を他に押しつけ、ひたすらに責任を回避する術を模索し実行に移そうとするものである。
本会の住民監査請求は3度棄却されたが、問題点を精査することなく行政レベルでなしたことを是とする方向でしか見ていないのだ。ここに行政の老獪さが見られる。
市民の素朴な感覚を抹殺している点にある。何度も言うが「行政が業者に支払った明細を市民の請求にもかかわらず10ヶ月間も開示できなかった理由の裏側には行政の巧みな手腕があったのだ。業者保護の観点から、業者に対する支払いの水増し策であった。
正常な市民なら怒ってほしい。「再生資源物の収集運搬量が激減しているならば、当該仕事に対する報酬は域らすべきであるのに高騰させている行政とは何んだッ」
業者と安部市長との間に交わされた新契約書がすべてを語っている。いわく、収集量は激減したにもかかわらず収集運搬費は据え置きのまま。加えて収集運搬から譲渡するまでの条件とされていた計量費用を新契約では「新しい費用」として支払っているのである。このような非常識な感覚が米沢市の行政の中で平然と行なわれているのだ。
担当部課長らの作為にめくら印を捺した安部市長の行政能力の欠如が露呈された証拠でもある。
夕張市のまた30年前の赤字再生団体に陥った不名誉な轍を二度と踏まないためにも、行政能力をもった市長を選ぶ必要に迫られている事態に米沢市はあるのだ。中心となる家老職にあるものが大挙して脱藩した米沢市である。
わけは殿の行政無知さ加減と他人の話を一切聞かない点にあるという。

本会の住民監査請求について

2006/12/30 (Sat)
3度目の住民監査請求は棄却。却下とされた。市民の感覚と行政との感覚との間にこんなにも温度差があるものか と慨嘆しながら笑いが止まらなかった。監査委員は契約の内容と支払いの実行が一致していれば、申したての真意は問題外となるのだ。
これでは税金の無駄使いを限りなく容認できるシステムとなっている。市民にはこの点に留意していただきたいものである。
監査委員の一人は議会選出の高橋義和委員であり、おかしいのは議会で通過させたものを議会選出の委員が監査するという矛盾である。
本会が監査請求した力点は、前年度まで業者と市が結んだ収集運搬業務契約書には「集めてきた再生資源物は計量が済んだ後に、業者に譲渡する」と定めてあるが、新しい契約書には「計量云々」の記載は削除され、計量作業料は新しく契約された選別保管業務委託契約書で支払うということになり、業者への支払い額が多くなっている点なのだ。
監査報告書に添付された写真は、整然と積み重ねられた保管状態を作成し「保管料」の対象になっている。作られた実写ではあるが見事なまでの役人たちの作為によるものであった。
市民たるもの行政に物言うとは不埒な奴らめ!とする監査委員は、行政は常に是だとする姿勢から、市民の申し立てを、いかにして「棄却、却下」とするかの立場をとっているかが知れる。
業者支払いの明細書を「項目・金額を黒塗りした書類を市民に提出した行為」には、一切、言及しないのである。問題の裏には新契約によって業者支払い金額の水増しがあったからである。 一般社会通念では「仕事の量が軽減したら、それだけ報酬も減額される」のである。ところが役所というところは不思議な頭脳構造をもっているらしく「仕事の量が激減している時点でも、業者支払いは増額となるのである」この計算になると東大生でも頭を傾げて答えは出せないのである。
このように税金は特定の随意契約業者にバラ撒かれているのである。行政全体とはいわないが、特定の許認可権をもつ部課が市民に対して横暴な振る舞いをしているのだ。
現代は「いじめ」根絶がテーマとされているが、環境生活部課は永年市民が強く要望して止まない「一般廃棄物の収集運搬事業の許可」制を巡って、他市と異なる解釈をもって絶対「許可しない」方針を貫いている。理由は「現在の許可業者で間に合っている」からだと既成業者保護に懸命なのである。理由は全国的なケースだが同和の圧力に屈しているからだという。
なるほど、問題になった生活環境関連の汚濁をみると「同和関連の役場に多く見られている」これだけでも役所の裏側に潜む税金無駄使い構造が見え隠れするであろうし、一般廃棄物(家庭系廃棄物)の収集運搬業務も京都市のように、随意契約業者を廃し、入札による業者選定に切り替え実行すべきであろう。
安部市長には気の毒だが、役所の詳細がわからないことにつけこんだ環境生活部課の老練なテクニックを見破れない力量不足を露呈した格好になったということだ。議会も同様である。
幸いなことに、来年の市長選挙には安部市長の対抗馬として野村研三氏が名乗りをあげたようだ。これで市民には安部のみでなく選択肢が出たことは望ましい限りだ。
安部行政は、職員しか知らない個人情報が新聞に公表されるという市職員の不祥事には隠蔽体質を発揮し市民に詫びる姿勢すらもない。 普通の感覚である市長ならば、まずもって役所から漏洩した事実を認めて市民に陳謝すべきところ「漏洩は担当職員だけとはかぎらない、業者に依頼している部分もあるからだ」とする言語道断な言い訳をする三役なのである。こんなスタッフで米沢市のつつがない未来は保証されるのであるか。

投稿氏「どこの上司も同じかな」に思いあたること

2006/12/16 (Sat)
銀行のはなしである。暫時、名誉もあることだから銀行名は伏せることにする。女子行員の述懐だ。銀行員として耐えられないことが3つあるという。
ひとつは3時に終業のシャッターが降りてからの時間だという。客の出入りする開業時には謹厳実直を装っている男子銀行員、とくに上司らは、女子銀行員に殺到してセキハラの連発。尻はなでる、胸はさわる行為が日常茶飯事の日課だったという。
もうひとつはボーナス時期になると預金の強制的勧誘。
さて、最後のひとつは月末の残業のことだという。残業はひどい時は12時を過ぎることもザラだったという。残業につきまとう夕食の支給には限度があった。残業の都度、夕食が支給されるわけではない。残業手当の支給にも限度があって支給打切りが常套手段だった。理由は女子行員の残業時間が法で制限されているから、いくら残業時間が多かろうと法がさだめた制限時間以内に申告する必要が上層部にあったからに違いないと女子行員たちは銀行の勝手さに不満をもらしていたものだ。これが社会の信用をかちえている銀行という企業の裏の実態なのだ。
老生は銀行という企業の得意筋は「借入する対象・顧客」だと信じていた。銀行員に尋ねてみると「銀行にとって客とは預金者だ」と聞いた。
なるほど「預金者」にはえびす顔で迎え「借入希望者」に対する態度は一変する。銀行員とは「ふたつの顔」をもてる者でなければ勤まらない職種であるようだ。
最後にくだんの女子行員の述懐「銀行という社会信用を逆用して、良縁にさずかることが目的。一日も早く職場を離れることが希望です」そして、入行まもなくして退社する女子行員の多くの理由は「3時の閉店後のセクハラにある」と断言するのだが、シャッターの蔭でなされる銀行の内部事情とは?
忘年会シーズンである。旅館側の評判がすこぶる良くないのは「病院関係・銀行関係・学校関係」が三悪で、予想以上の行儀の悪さだという。
投稿氏よ、ふざけた投稿名を使用しないことだ。氏のいうことはもっともだが知るがいい。所詮人は動物であるかぎり、弱い立場の人間には威張りたがるものだ。威張ることで己れの立場に優位感をもちつづけようとする「ひ弱な人物」の精一杯の主張なのだよ。そんな奴は強い立場の人間にはへつらうことしかできない人種だよ。氏よ、そんな奴は心ゆくまで「ひっぱたいてやれば」ええのだが、匿名でしか物を言えない氏に老生の言葉は無理難題というものだろうな。

いじめ論あれこれ

2006/12/15 (Fri)
老生のいじめ論に反発があった。いわく老生の意見は「いじめにあったぐらいで自殺をもって解決しようとするようなひ弱な人間であれば、いじめ真っ只中の社会を生き抜くことができない」と述べた。それに対して投稿氏は加害者こそ糾弾されるべきだとする趣旨である。老生の意見を言う前に投稿氏に尋ねたい「あなたの家庭では食事時に、家族一緒になって食卓を囲みますか?」食事は家族一緒に楽しく食べるのが家庭の基本だ。そのことによって、親たちは子供の健康状態や学校生活の問題などに気づき対処してきたものである。 子供がいじめにあっているなら、兆候は感じ取れるものである。食事さえもバラバラな家庭はもはや正常な家庭とは言わず、親たちの無責任さだけが強調されるものである。
世界中の国で食卓を囲まない家族は日本だけであることを考えてみたことがあるだろうか。「いじめ」られる子供もいじめる加害者もすべて忙しさにかまけて食卓を囲み団欒しない家庭の子供が大半だと思っている。仕事にかまけて家庭生活を粗末にしてよいわけがない。不幸にしてそんな言い訳がましい家庭が増大しているわが国の実情だ。
いじめの原点は家庭にあり学校に責任をかぶせる行為は親の恥を曝すようなものだ。 食卓を供にする家庭では、子供が発しているシグナルを敏感に感じ取るものであり、対応策を考えるものである。「食欲がない」「学校に行くことをためらう」などなどの信号に気付かない親たちの無責任さが取り返しのつかないところまで子供を追い込んでしまう結果になる。これが老生の考えだ。 老生が苦学生の頃、現世に夢も希望も持てないと母親にこぼしたことがある「オレが母親に産んでくれと頼んだわけじゃない。勝手に産んで」と悪態の限りを毒づいたことがあった。母親は淋しい顔で老生に言った。「確かにお前のいう通り、頼まれてお前を産んだ覚えはない。そんなに生まれてきたことが迷惑だというなら、自分の命の始末は自分でやってくれろ」と哀しげに老生にこたえた。それ以来、老生は母に逆らったことはない。一皮向けた自分がいることに気づいた次第だ。だから、乱暴な意見ともとられがちだが、死にたいならば慌てず騒がず己れの終焉は己れの責任でやるべきで、他人のせいにするような、甘えた遺書など残す必要はさらさら不必要なことだと考えている。 すべての要因は家族の無知にある。

いやな渡世になりやした。

2006/12/14 (Thu)
本会に封書による投書が入ってきた。無論、匿名希望の投書だった。内容は最近、報道きれているように知事らの業者癒着による金銭の不明朗な授受劇による逮捕が続いている。が、上は知事から下は区会議員らの政務調査費の乱用等など、人の上に立つ立場の人間どもの腐敗は目を覆いたくなるほどの破廉恥さだ。
そこで米沢市議会議員にも政務調査費はあるが、その使い方は正常なものであるか否かを調査してほしいというものだった。
手はじめに議会事務局長に再度電話して聞いてみた。局長は答えた。「28議員のうち27議員は当該政務調査費を100%消化し、100までにいたらなかった議員は1名です。調査費についてはすべて領収書が添付されているから不正はありません」ということだった。
勘繰れば領収書なるものは後で揃えることも可能なものであるから、それだけで是非を判断する材料にはなるまい。現に九州の某温泉場で「野球拳」などで大騒ぎした本市議員団が、こともあろうにマスコミによってその醜態を全国に報道されたことは記憶に新しいことである。
「市民の税金から拠出される政務調査費を使って、ランチキ騒ぎを起こし、そのあげく米沢市民が肩身の狭い思いをさせられるとは」怒り心頭の市民たちもいる。
なぜか議員の視察団からは市民が感心するようなレポートなどの開示はない。政務調査費を使って行なう視察団とは議員らの慰労会のほうを優先させているようだ。でなければ九州などの遠隔地から米沢市に役立つようなものは掴めるはずもない。まして、リオのカーニバル見物に至っては何をかいわんやである。こう考えてくると市議とはどのような活動をしているものであろうか。
まず、行政のチェック機関でもある議会にその能力があるか否やである。結論は無であると言わざるをえない。と、結論づける本会の理由は、環境生活部が業者に支払った明細書の開示を情報公開要求から半年も開示しなかったことにある。業者に支払った明細書を市民にも見せられない行政とは?安部市長は頑なに開示を拒みつづけてきたのである。考えられることはただ一点業者に多額の支払いをして、業者からのキックバックを受けるという役人根性丸出しの癒着構造にあると本会は睨んでいる。その理由は簡単だ。市民の家庭から排泄される生活系ゴミの収集運搬は随意契約する特定業者に依頼している。無論、毎年、一定の収集運搬料を市が支払っている。ところが、ゴミの量が昨年度比40%も減少しているのにもかかわらず支払い額は20%も増加しているのだ。この不思議さ不条理をチェックできなかった議会は一体どうした能力なのであろうか。やはり、議員には野球拳にうつつを抜かすだけの程度の精神年令にすぎないのか。だとすれば議員報酬はいかにも高額でもったいないはなしである。
口に出さないとしても市民の大方はそう思っているに違いない。報酬はともかく、政務調査費に市民の厳しいメスを入れるならば、不幸なことだが馬脚があらわれてくることは必至なことだと思われる。
いずれ、匿名投書氏の要求もあることだから、情報公開条令に基づき政務調査費資料を入手し精査しなければなるまいと考えている。
今、権力者は「人の上にたつ立場の己れであるならば、疑いをかけられただけでも切腹するぐらいの恥辱にたいする気概をもたねばならない」とする武士道に立脚していらなければならないはずだ。恥辱にたいする観念が希薄になっているのが最大の原因なのであろう。
米沢市の市長をはじめとする議員諸侯はいかに?

各自治体長による癒着の乱れの最中・米沢市長に疑惑浮上!

2006/12/08 (Fri)
隣の県、福島県知事に端を発した県知事の汚職は、岐阜、和歌山宮崎にと飛び火した。いずれも懐金にまつわる汚い金銭の授受である。巨大な権力を持つ自治体長が出す「天の声」を獲得するために業者から流される賄賂は魅力あるものらしく、知事から市町村長に至るまで、業者癒着はあるものだと思わなくてはならない時代になってきている。
市長では成田市長の一般廃棄物処理業者からの収賄が槍玉にあがっているが、東京都区会義員たちの無様さはどうだ。山形県議会議員といわず米沢市の議会議員たちは大丈夫なのであろうか。
政務調査費は議員個人の報酬ではないのだ。
米沢市の議会事務局に問い合わせると「米沢市は大丈夫です」との返事だった。とりあえずは信じることにしよう。
本会に新らたな疑惑が生じている。環境生活部の問題から発展してきた疑問だ。それに関連した安部市長への疑惑である。
本年「3月2日」に本会が環境生活部課に要求した「業者支払い経費使途の情報公開」に不明朗な点があった。そこで「審査委員会に提訴」したところ、審査委員会は「全て公開すべし」と安部市長にその結論を答申した。が、安部市長は答申を無視したものかどうか実に数ヶ月間も審査委員会の答申に答えようとしなかった。議会議長が公開するよう働きかけたがそれでも答申を無視し続けた。
そこで本会は3度目の「住民監査請求」をもって、環境生活部課が頑なに公開を拒む「業者支払い経費使途」の究明を監査委員に委ねた。
監査委員会から正式に「住民監査請求」を受理したという書面が「10月27日」付けで送付されて来た。同時に肝心の「業者支払いの明細書」が届けられたが、その日付は同じ「10月27日」であった。
なぜ、公開に8ケ月ほどの時間を費やさなければならなかったのか? 又それ程までに公開を拒み続けた情報を「住民監査請求」受理と同時に公開に転じた行政側の行為に、メンバーから疑問が生じてきたのだ。
本会が公開請求したのは「昨年度の業者支払い経費明細」だが、支払い済の明細を市民の要求に見せられないとする理由はひとつ「支払いに不正」があるからの一点に集約される。
審査委員会の「全て公開すべし」との市長への答申を長期間にわたり無視しつづけた理由は一点「業者支払い」に不明朗な部分があったからだ。おそらく業者からキックバックがあって、市長の懐も膨らんだのであろうとする疑惑だ。
それを否定するなら、なぜ、8ケ月ほども本会の請求を無視したのであるか。
又、昨年度、各町内に家庭から出された再生資源物(古紙等)は前年度比40%減で有ったが、驚くことに収集運搬料が別途経費支払いという形で上昇しているではないか。これこそ経済的効果に反した行為であると断じざるを得ない行政の税金無駄使いなのであるが、経費増額の理由を何と答えるのか。
11月10日の住民監査請求者陳述会会場に、吉田一明部長と鈴木善夫課長両名の顔はなかった。欠席の理由は「他の会議出席のため」とある。このような行政側の態度に安部市長に対する市民の疑惑は益々強まっているのだ。

福島県の恥部は知事逮捕だけではなかった!

2006/12/05 (Tue)
福島県を横断する福島市から白河市までの街道を「中通り」といい、通称ヤクザ通りとも呼ばれている犯罪性の多発地帯である。福島県知事の汚職による辞任は佐藤知事で二人目である。が、市民の目の届かないところで「産業廃棄物業者」の違反投棄が厳重処分されていることが地元紙「民友」が報じている。以下、良友記事の内容である。
福島市を中心として広域に勢力をもつ産業廃棄物処理業者㈱中上一商店(社長中上徹)に対し、同法に基づく報告違反があったとして停止命令(90日間)を出した。
また同社と関連し、産業廃棄物の収集運搬にあたった東京北区の㈱伊久美商店(伊久美剛社長)にも収集運搬業の停止命令(30日間)を出した。
県によると中上一商店は廃プラスチック類や紙くず類の中間処理などを行なっていたが報告処理後の産業廃棄物が最終処分された月日や場所の記載がないなどの不備があったというものだ。
違反事実の概要は廃棄物の中間処理業務に関し、法18条違反(虚偽報告)、法12条の3第1項違反および第4項違反によって処分されたものだ。
事の起こりは白河の名所「南湖公園」の近く、阿武隈川の対岸に大量の廃棄物が不法に投棄されているのが周辺住民から指摘されていた。問題の山積みされた廃棄物は「ユニチャーム」の地元棚倉町の工場から排出された廃棄物だった。ユニチャームは一部上場会社という著名な会社である。会社は当然、廃棄物の最終処理に至るまで専門業者に委託したのは当然な成り行きであった。委託を受けたのは㈱中上一商店だった。
問題は委託を受けた㈱中上一商店は中間処理から終末処理どころか「中間処理」すら行なわないで前述のように大量の廃棄物を放置していたのだ。当時の白河今井市長の肝煎りで中間処理場㈱イーストサムシング社の設立が計画されたが操業を前にして倒産。
ユニチャーム社は㈱中上一商店に「廃棄物の収集運搬料を、操業を前に倒産したイーストサムシング社には「中間処理料」をそれぞれ支払っていたことが判明した。
事態を重く見た福島県は 放置されている大量の廃棄物の処理をユニチャーム社に命じる。こともあろうにユニチャーム側は、性懲りもなく㈱中上一商店に依頼した。確かに放置されていた大量の廃棄物は太平洋セメント(岩手県)に運ばれ処理されていた。ところが運搬したのは㈱中上一商店でなく東京北区の㈱伊久美商店を経由して茨城県の有限会社星野興業が実行したものだった。
この事実を知った県内振興局(県庁の出先機関一白河市)は「委託業者を㈱中上一商店から㈱伊久美商店に代えてくれ」と行政介入をしてきた。理由は㈱伊久美商店が稲川組の企業舎弟であると知って事件の広がりを怖れたからであろう。
そこでユニチャーム社と㈱中上一商店との関係、㈱中上一商店と㈱伊久美商店の関係が本格的に洗い出された結果、上記のような厳重な命令が課せられたのである。事件の中心となった㈱中上一商店はユニチャーム社を騙し、県に提出すべき廃棄物処理に関するマニフェストを優位に作成し、全ての処理を自社の責任で行なったかのように偽造したものだ。 ちなみに元請業者は「いかなる事情があっても他社に下請けさせてはならない」という厳しい法の縛りがある。
㈱中上一商店は法の縛りを熟知しながら、他社の下請け要請に応じながら、さらに孫請けの存在に目をつぶるという二重三重の罪を犯したのである。始めはユニチャーム社から中問処理場までの運搬料を着服し、大量の廃棄物を放置しながら、関題化すると㈱中上一商店は、再度運搬処理業社として受注し下請けに出すなど産業廃棄物業としては最低のモラル保持者だとの評価が多いようだ。
㈱中上一商店(社長中上徹)の停止命令を阻止しようとした県内振興局の行動には業者保護から癒着との声もある。どこの地域でも大小を問わず産廃業者にありがちなことだが、市民の目に届きにくい業界だけに、有り得る「官業の癒着体質」だけに福島県庁の事件に対する精査体制と厳しい処分は評価されるものだ。

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